新聞広告クリエーティブコンテスト

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2018年度「新聞広告クリエーティブコンテスト」結果発表

テーマは「新聞」

クリエーターの副田高行氏(審査委員長)、一倉宏氏、児島令子氏、照井晶博氏、服部一成氏と日本新聞協会広告委員会の正副委員長が、787点の応募の中から入賞作品を決定しました。
このコンテストは、若いクリエーターの皆さんに新聞広告を制作する機会を提供し、新聞広告の可能性を広げてもらうために実施しています。
入賞作品と最終審査に残った作品を、10月10日(水)から20日(土)まで(日曜日を除く)日本プレスセンタービル1階(東京・内幸町)で展示します。また、横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)では、休館日を除く10月30日(火)から2019年3月31日(日)まで入賞作品を展示します。

※画像をクリックすると拡大します
※カッコ内は所属、敬称略
[略号凡例]
CD=クリエーティブディレクション、AD=アートディレクション、C=コピー、D=デザイン、Ph=フォト、I=イラスト
最優秀賞
受賞者

「楽しい日々」
代表=石川平(電通)

AD・C= 石川平(写真左)
C・I= 小池茅(電通/写真右)

○講評
もしも新聞がなければ、流行やいっときの興味に関する情報に囲まれ、それに流されてしまうのではないかという危機感を、皮肉をこめて、逆説的な表現で描いた作品です。審査委員から大きな支持を集めました。
「新聞の有用性を、あえてインターネットの緩い部分を羅列することで表現しており、とぼけたコピーとデザインのアウトプットが非常に巧みだ」(児島委員)、「新聞、テレビも他人事ではないのではないか。ただネットのことを笑っているだけではない深みも感じさせる」(照井委員)などと評価され、最優秀賞に選ばれました。
副田委員長は「ネット情報のマイナス面を、わざと稚拙な表現でユーモラスに皮肉っている。新聞とネットを比べた作品はたくさんあったが、うまく核心を突いた作品だ」と評しました。

○制作意図
新聞がなくなると不安ですが、毎日読んでいるわけでもありません。「新聞っていいよね」とただ無邪気に語ることができず、あれこれ考えるうちにシニカルな企画ができあがりました。同じようにぼんやりと違和感を感じている方々に届いたらうれしいです(石川)。

○制作代表者プロフィル
1992年北海道生まれ。金沢美術工芸大学卒。2015年電通入社。

優秀賞
受賞者

「どちらに寄っている?」
代表=遠藤誠之(アルファ・シリウス)

CD・C= 遠藤誠之(写真左)
AD・D= 福田哲也(アルファ・シリウス/写真右)

○講評
日の丸をモチーフに新聞各紙の論調、報道の違いを表現した刺激的なクリエーティブに審査委員の注目が集まり、活発な議論が交わされました。「鋭利な表現で見る者を考えさせる。クリエーティブに潔さを感じる」(副田委員長)、「読者はそれぞれの新聞に特定の傾向があることを理解している。その点を表現したうえで、メディアリテラシーの大切さを訴えていることは評価できる」(児島委員)、「新聞だけではなく、この国のあり方を読者に問う作品だ」(照井委員)などの意見が寄せられ、優秀賞に選出されました。

○制作意図
他紙と比べて読む楽しさを提案する広告です。新聞社が社の垣根を越えて行うセールスプロモーション企画として考えました。掲載紙によって微妙にデザインを変えることも可能です。
「新聞」をテーマに新聞広告をつくると、どうしても自画自賛になってしまいます。新聞のメリットを過剰に演出するのではなく、デメリットも含んだ、ありのままの面白さを伝えることが、新聞にとってふさわしい広告表現だと思いました(遠藤)。

○制作代表者プロフィル
1979年北海道生まれ。アルファ・シリウス所属。コピーライター。

コピー賞
受賞者

「本日の日本」
尾関翼(広告デザイン専門学校)

○講評
山と川の間に広がる町並みを背景に、シンプルなコピーを配置した作品です。コピーは回文になっています。「非常にシンプルかつ明快なコピーで、核心を突いている」(一倉委員)、「全国津々浦々に配達され、日本のど真ん中にあるメディアとしての自負が込められている」(児島委員)といった評価で、コピー賞を受賞しました。

○制作意図

毎日届く新聞。そこには政治や経済、スポーツ、社会、事件などの様々なニュースがまとめられています。それは新聞にはその時々の「日本」が映し出されているということ。新聞を「定期刊行物」ととらえるのではなく、「現在の日本」が集約された存在だと感じてもらえるような作品を目指しました(尾関)。

○制作代表者プロフィル

1994年愛知県生まれ。広告デザイン専門学校広告デザイン科グラフィックデザイナー専攻に在学中。

 

デザイン賞

「新聞で世界はひろがる」
代表=中村洋平(ADKアーツ)受賞者

CD・C・Ph= 中村洋平(写真左)
CD・AD・D= 楠陽子(読売広告社/写真右)

○講評
新聞の切り抜きをモチーフに、多様なニュースが掲載されていることを分かりやすく表現しました。「切り抜きの裏面(自分の関心以外)をコラージュしたビジュアルで、新聞の奥深さを表現している」(副田委員長)、「関心を広げていくために新聞が有効であることを、視覚的なアイデアでうまく伝えている。見た目にインパクトがあり、記事の切り取り方もうまい」(服部委員)との評価があり、デザイン賞に選ばれました。

○制作意図
興味のある記事をスクラップしたとき、その裏面に自分の興味とは関係ない、不自然な形で切り抜かれた世界が広がっていました。そこには、読む人に合わせて記事を勧めてくれるネットニュースとは違う、表も裏もある、紙の新聞だからこその世界を広げる「きっかけ」があると思い、それを表現しました(中村)。

○制作代表者プロフィル
1981年兵庫県生まれ。関西学院大学卒。ADKアーツ所属。

学生賞
受賞者

「娘からの挑戦状」
尾﨑友香(広告デザイン専門学校)

○講評
幼い娘からの質問の手紙を通じて、その答えや知識を得るために新聞が役に立つことを描きました。「新聞には人生相談やコラムなどためになる記事も載っている。ニュースにとどまらない新聞の幅広さを表している」(副田委員長)、「高尚な問題から卑近な話題までを行き来するコピーが面白い。その場しのぎの知識ではなく、新聞を読む積み重ねで得られる知性の大切さを、逆説的に表現している」(服部委員)といった点が評価され、学生賞に輝きました。

○制作意図

年ごろの娘が感じる素朴な疑問の中に、いくつか大人でも分からないような核心をつく質問を入れてみました。昔を思い出して娘からの手紙を考え、親しみやすいよう方言を取り入れました(尾﨑)。

○プロフィル
1999年三重県生まれ。広告デザイン専門学校広告デザイン科イラストレーター専攻に在学中。

特別賞
受賞者

「会ったことのないお隣さん」
井上裕貴(クリエイターズグループMAC)

CD・C= 井上裕貴(写真右)
D= 大久保佳津江(クリエイターズグループMAC/写真左)

○講評
特別賞は、新聞社の審査委員の視点で選ぶ賞です。新聞そのものが持つイメージ、安心感を表現している点が評価され、初めての特別賞に選ばれました。クリエーター審査委員からは、「新聞の信頼性をテーマにした応募作品はたくさんあったが、その中で絵空事ではないリアリティーのある表現が印象的だ」(児島委員)、「実際の体験を元にした視点が共感できる」(照井委員)と高く評価されました。

○制作意図

ポストにはさまっている新聞を見て、会ったことがないお隣さんの印象が良くなった。そんな実体験をもとに、この作品は生まれました。ネットで簡単に情報を得られる時代だからこそ気づく新聞の良さを、この作品を見た人に感じてもらえれば幸いです(井上)。

○プロフィル
1991年宮崎県生まれ。福岡大学卒。広告代理店の営業職を経て、2017年クリエイターズグループMAC入社。コピーライター。

クリエーター審査委員

副田高行氏
(審査委員長、
アートディレクター)
一倉宏氏
(コピーライター)
児島令子氏
(コピーライター)
照井晶博氏
(コピーライター)
服部一成氏
(アートディレクター)

2018年度新聞広告クリエーティブコンテスト 審査会の模様