(c)尾田栄一郎/集英社
◯広告出稿の意図・狙い
『ONE PIECE』コミックス発行累計3億冊突破を記念したキャンペーン第一弾のサプライズ企画として実施しました。3億冊突破を支えてくれた読者の方々をいかに驚かせ、かついかに感謝を伝えるかという点から、「日本全国を巻き込んだ展開」を念頭におきました。47都道府県の各新聞に、それぞれの特産品・名所と『ONE PIECE』に登場するキャラクターを組み合わせた異なる47パターンの広告を掲載することで、日本全国の読者の間でこのキャンペーンが話題になるよう努めました。また、これらのサプライズメッセージを読者の手元に直接届けるために、紙媒体という新聞の特性を最大限活用しました。
◯広告の内容・コンセプト
『ONE PIECE』には数え切れないほどたくさんのキャラクターが出てきますが、その誰もが個性的で、一人ひとりに焦点をあててもストーリーが出来るのではないかと思います。そこで、約20日間に渡って47都道府県の新聞に毎日異なるキャラクターを使用した広告を出していくことで、「明日はどのキャラが出てくるのか」「自分の住む県にはどのキャラが出てくるのか」など、読者同士による情報交換・拡散を狙いました。さらに、47都道府県の新聞広告には主人公のルフィを最後まで登場させず、最後の最後にアメリカの「New York Times」、台湾の「中国時報」に登場させ、再度キャンペーン全体のニュース化を目指しました。
◯広告企画に対する反響
ツイッターやフェイスブックをはじめとするSNSでの情報拡散が非常に多く、コア読者層だけでなく、ライト層へもキャンペーン内容、作品訴求を行うことができました。キャンペーン全体を通じたSNSのリーチは数百万に達し、広告ビジュアルはその後も「ジャンプフェスタ」での一覧展示や書店ポスター等、様々な場所で活用されています。また、登場キャラクターの人気によって差はありましたが、出稿した各新聞の増売にもつながったと伺っています。
株式会社集英社宣伝部雑誌宣伝第1課 岡村裕介(おかむら・ゆうすけ)