<広告出稿の意図・ねらい>
多様化が進む家族の姿。その一方で、特に東日本大震災以降、家族の大切さや存在の大きさという普遍的な価値が、あらためて見つめ直されています。長年、読者に寄り添い、読者の幸せを願ってきた地方紙として、信濃毎日新聞社は創刊140周年の節目に、県民に「家族の大切さ」を再確認してもらう機会を提供したい――と、本企画を立ち上げました。初年(2013年)は「家族のはなし」として、さまざまな家族の姿と変わらぬ尊さを描き、大きな反響を呼びました。2年目の「家族のはなし2014」では、日本一の平均寿命を誇る元気な信州のおじいちゃん・おばあちゃんたちの子どもや孫に対する「思い」に焦点を当て、家族の絆を見つめ直しました。
<広告の内容>
「家族のはなし」(2013年)は長野県・大町市出身のお笑い芸人・鉄拳の描き下ろしパラパラ漫画と読者の家族に関するエッセーで構成。感動的なパラパラ漫画をYouTubeで公開したこともあり、全国的に大きな反響を呼びました。
「家族のはなし2014」は、長寿日本一の信州のおじいちゃん・おばあちゃんを主人公に、子どもや孫に向け、今だから伝えておきたい思いを“明るい遺言”として募集しました。それを特集紙面で紹介するとともに、“明るい遺言”の中からすてきな言葉や一節を紡いで歌詞を作成、「家族のうた」にして全国に発信する構成としました。展開時期は家族が故郷に集まりやすい年末年始に設定しました。“明るい遺言”には60~80代を中心に60人から応募があり、その一部を2014年12月26日の紙面(本紙内8ページ)で紹介しました。優しいメロディーに歌詞を載せた「家族のうた」(歌は、祖母が長野県諏訪市出身の歌手・湯川潮音さん、作曲はテレビドラマの劇中音楽やCM音楽を中心に活動する小野雄紀さん)は2014年12月31日(大みそか)に発表。同日付紙面(本紙内4ページ)で楽譜と歌詞を紹介すると同時に、ミュージックビデオをYouTubeで公開しました。歌詞や楽譜、カラオケバージョンなどをダウンロードできる特設サイトも立ち上げました。2015年1月29日には、「家族のうた」をiTunes Storeで配信開始するというチャレンジをしました。同日付の紙面(本紙内4ページ)で、「家族のうた」に対する読者の感想とともに配信開始を知らせました。ビジュアル的には、年末年始の休みに子どもや孫が祖父母の家に帰省し、家族が集まる――というイメージで、都会から田舎に向かって走る電車と変わっていく冬景色にそれを象徴させました。そのために、ジオラマ(立体模型)を制作、模型の電車が故郷へ向かう様子を1コマ1コマ撮影し、それをつなげてミュージックビデオの映像にしました。紙面デザインにも全面的にジオラマの写真を活用。3回の特集紙面のワイド版4枚をつなげると超ワイド版のジオラマ写真が完成する仕掛けを仕込んだほか、初回の特集から「家族のうた」発表までの間に掲載したカウントダウン突き出し広告枠内の写真や絵を切り抜き、特集のジオラマ写真の空白部に貼って完成させる仕掛けも設け、読者に驚きと楽しみを提供しました。また、一面書籍広告も家族関連のものにして紙面としての一体感を出し、注目度をアップさせました。本企画により、新聞社では例を見ない新たなチャレンジを展開しました。
<広告掲載後の反響>
読者からは、「家族っていいな」「親孝行したい」などといった家族の大切さや感謝の気持ちが多数寄せられました。また、「合唱サークルで歌いたい」など歌に対するコメントも寄せられました。結果として、家族の大切さを再認識してもらうことができました。「家族のうた」は、長野県のみならず全国のラジオでも放送され、徐々に広がりをみせています。
「信濃毎日新聞『家族のはなし2014』家族のうた」
https://ad.shinmai.co.jp/kazoku2014/