〈広告出稿の意図・狙い〉
連載23年となる国民的コミックス『名探偵コナン』が、全世界累計発行数2億冊を突破しました。しっかりとコアファンを獲得している一方で、認知度が高く長期連載作品であるためコアファン以外にとって「あって当然のコンテンツ」≒「新しく情報を得る必要がないコンテンツ」でもありました。そこで、今回は「全世界累計発行数2億冊突破」という事実そのものをコンテンツ化し、作中に容疑者として出演できる企画を実施しました。ファンだけでなく全国民が“自分ごと”にできる企画として、「週刊少年サンデー22・23合併号」と「増刊サンデーS」の売上増を目指しました。
「2億冊事件、犯人はあなただ!」というメーンコピーを軸に、『名探偵コナン』の作中に容疑者として登場できる企画を告知しました。2億冊突破という事実を“事件”として新聞記事のように演出し、朝刊全15段広告と中高生新聞、PR号外で展開しました。
また、「2億冊事件」→「3億円事件」→「モンタージュ」という着想から、似顔絵作成アプリ「コナン顔メーカー」を制作。SNSで拡散しやすくすることで、キャンペーンが広がる仕組みを作りました。
〈広告の内容・コンセプト〉
『名探偵コナン』の容疑者として作品に登場できるという企画の趣旨をビジュアル化するため、オリジナルの似顔絵を多数作成しました。実際には『名探偵コナン』の全コミックスから顔のパーツを取り出して組み合わせ、作品のタッチを崩すことなく新しい似顔絵を作り出しています。これらは「コナン顔メーカー」で再現できるようにしました。
モンタージュという着想を大事にして、主人公以外の似顔絵をモノクロで表現。また、その中に人気キャラクター6人を紛れ込ませることで、探す楽しさとともに、作品に登場してキャラクターの世界に参加できることを演出しました。
〈広告掲載後の反響〉
15段広告だけでなく、PR号外で実施した出版広告(『名探偵コナン』の登場人物が本を出版したように見える架空の広告)や、原作の予告やあらすじを記事のように見せた新聞ならではの表現がファンに響き、新聞広告自体の写真がSNSで多数拡散しました。ツイッターでは約86,000件ものツイート数を記録し、総リーチ数は71,138,192に及びました。日本の人口の2人に1人に届いたことになります。
「コナン顔メーカー」も、新聞配布から2日間で100万ユーザーを突破しました。最終的にはユーザー数が200万以上、企画への応募総数は40万人にもなりました。
広告キャンペーンによって、「週刊少年サンデー22・23合併号」は通常号の116%、「増刊サンデーS」は通常号の400%の実売となり、大きな成功を収めました。
広告主 |
小学館 |
企画 |
小学館、電通 |
掲載紙 |
読売、読売中高生新聞 |
制作 |
電通 |
掲載日 |
2017/4/26 |
扱い |
電通 |
スペース/回数/色 |
全15段、PR号外60段/1回/カラー |
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