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新聞協会、民放連、NHK共催のシンポジウム「個人情報保護と表現の自由」が五日、東京・永田町の星陵会館で開かれ、新聞・放送関係者、一般市民ら計三百五十人が参加した。熊代昭彦・自民党衆院議員は「経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち二十四か国で個人情報保護法が制定されている。表現の自由にも十分配慮している」と述べた上で、今国会での成立を目指すと発言。これに対し、メディア関係者が法案の問題点を指摘、「報道の自由の制約につながる」などと批判した。
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田島泰彦・上智大教授をコーディネーターに、熊代氏のほか、関根啓子(全国消費者団体連絡会消費者関連法担当)、吉岡忍(作家)、原寿雄(元共同通信社編集主幹)、今村千秋(テレビ朝日コメンテーター室長)、朝比奈豊(毎日新聞東京本社編集局次長)の各氏が出席した。
今村氏は、「民放連は個人情報を保護する法律を作るべきだと主張しているが、今回の法案では、何が報道かを主務大臣が決めることになり、重大な報道の自由の制約につながる」と指摘した。
他氏からも、法案への批判が相次いだ。「個人情報の保護は、業界ごとの個別法で対応すべきだ。個人一人ひとりが、表現に携わるようになろうとしている時代に、一定の個人情報を蓄積した個人を『個人情報取扱事業者』として、法規制の対象とすることは、社会の在り方をゆがめる」(吉岡氏)、「本来ジャーナリズムの監視対象である権力が、ジャーナリズムを監視する仕組みになっている。憲法二一条の解釈改憲の時代が始まろうとしている。また、官に甘く民に厳しいという露骨な官尊民卑の法案だ」(原氏)、「内部告発者が処罰の対象となり、記者への情報提供ができなくなる。また、基本原則だけでも、民事訴訟の際の武器になるなど、報道への影響は深刻だ」(朝比奈氏)。
これに対して熊代氏は「基本原則は常識的なことを列挙したまでだ。マスコミは政府のやることを何でも批判する」と応酬した。
関根氏は、「法律の目的にプライバシー保護や自己情報のコントロール権の尊重といった観点が入っていない」と法案を批判する一方、「個人情報の流出による被害も出ている。生活の安全と報道の自由といった問題にメディアはどう答えるのか」と述べた。
吉岡氏は「法案では一定の保有件数を超えた事業者だけが規制対象になる。この点でも、法案に説得性がなく、廃案しか選択の余地はない」と強調した。朝比奈氏は「国民のメディアへの批判が高まっているが、新聞各社は第三者機関を発足させるなど、努力している。今回の法案は、そうしたメディアの自助努力を無視するものだ」と重ねて法案を批判した。
田島氏が「個人情報保護法をどう制定するかは市民社会の在り方を問う問題だ。政府は拙速を避けてほしい」と締めくくった。
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