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番組転送は著作権侵害 「まねきTV」「ロクラク」訴訟で最高裁が差し戻し判決 

 日本のテレビ番組を転送し、インターネットを通じて海外でも視聴できるようにしたサービスは著作権法違反だとして、NHKと民放局が、サービスを提供する業者に事業の差し止めと損害賠償の支払いを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は1月18日、著作権侵害を認める初判断を示した。20日にも同様の訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)が、著作権侵害を認定した。いずれの判決も、番組転送の主体は事業者でなく利用者だとして放送局側の請求を棄却した二審を破棄し、知財高裁に差し戻した。

 18日は、NHKと民放キー局5社が「まねきTV」を運営する永野商店(東京都文京区)に、事業差し止めと計約1千万円の支払いを請求した訴訟の上告審が開かれた。まねきTVは、利用者が所有するソニー製の映像転送機器を有料で預かり、利用者のパソコンなどにネットを通じ番組を転送するサービス。放送局側は、独占的に不特定多数の公衆に番組を放送・配信できる「公衆送信権」や「送信可能化権」の侵害を主張していた。

 田原裁判長は、永野商店が機器をテレビアンテナに接続し、管理している点から、同社を転送の主体と認定。「契約すれば誰でもサービスを利用でき、利用者は不特定で公衆に当たる」として、「公衆送信権、送信可能化権の侵害を認めなかった原審の判断には、明らかな法令違反がある」と結論付けた。

 2008年6月の一審東京地裁判決は「永野商店は機器を保管しているにすぎず、あくまで1対1の送信だ」などと判断。同年12月の知財高裁判決もこれを支持した。

 20日には、NHK、東京・静岡の民放9社が日本デジタル家電(浜松市)に事業差し止めと計約1億3800万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審が開かれた。問題となったのは、日本デジタル家電が製造し、販売・貸与する機器「ロクラクⅡ」。海外居住者が子機を操作すると、ネットを通じて国内の親機に指示が伝わり、番組を複製し子機に送信する。放送局側は著作権法上の「複製権」の侵害を主張していた。

 金築裁判長は、親機に録画の指示があれば番組の複製が自動的に行われる点を挙げ、「利用者が録画を指示するとしても、複製の主体はサービス提供者だ」と認定した。

 08年5月の一審東京地裁判決は、デジタル家電が親機を実質的に管理していると認め、計730万円の支払いを命じた。しかし、09年1月の知財高裁判決は「利用者が番組を録画して個人として視聴する私的な利用行為」と判断、放送局側の請求を棄却した。

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