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「メディアの果たす役割大きい」 高句麗壁画展関連イベント 考古学者・西谷氏が講演 ニュースパーク

 新聞博物館(横浜市、ニュースパーク)で11月17日、共同通信社と共催で開催中の企画展「高句麗壁画報道写真展」の関連イベントとして、考古学者で九大名誉教授の西谷正氏が「高句麗壁画古墳と古代日本」をテーマに講演した。120人が訪れ、質疑応答では熱心な古墳ファンから、活発な質問があった。

 西谷氏は高句麗古墳の形式の変遷について、竪穴式から横穴式に移り変わる際に、壁画が描かれるようになったと説明。「共同はいくつかの代表的な古墳を3度調査し、精密な写真を撮っている。こういう機会に出会えるのは、大変幸運なことだ」と述べた。

 高句麗壁画古墳の変遷については、朝鮮半島に割拠した高句麗、百済、新羅の勢力図や、古代日本や中国との関係など、当時の東アジア情勢を踏まえ説明した。壁画に描かれている中国の四神(天の四方を守る神)は日本の高松塚古墳などにも描かれている。「日本の装飾古墳は5~6世紀に出現するが、その時期、朝鮮半島では新羅の勢力拡大に伴い、高句麗が倭(日本)と新たな交流を開始している。壁画に見られる類似性は、こうした国際情勢の転換が背景にあると解釈すべきだろう」と話した。

 質疑応答では、考古学報道の在り方について参加者から質問があった。西谷氏は「情報公開の時代なので、ありのままを正確に、いち早く知ってもらうことが大切だ」と述べた。その上で、「メディアの果たす役割は大きい。報道各社は大学で考古学を専攻した文化財担当記者を配置しており、こちらが提供した資料だけでなく、独自に調査、研究して記事を書いている。いい加減な記事を出す記者はほとんどいない」と評価した。 

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