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用紙減斤化の現状を解説 裏抜けに高濃度インキが有効 資材管理講座

 新聞協会主催の第43回資材管理講座は11月28日、事務局会議室で開かれ、新聞社の資材担当者ら31社41人が参加した。新聞用紙の減斤化(軽量化)について製紙会社の担当者が解説。強度の低下やインキの裏抜けなどに対応するため機材の調整が必要となるものの、これまでに大きな問題は起きていないと述べた。

 日本製紙の佐藤孝技術本部品質保証部部長代理と王子製紙の山川茂技術本部新聞用紙技術部長が説明した。減斤紙は現行規格で超軽量(SL)紙の区分に含まれるが、1平方メートル当たりの重量はSL紙(42.8グラム)より1グラム軽い。2011年度の新聞巻き取り紙国内払い出し量(328万9579トン)のうち、SL紙は86.4%を占める。

 佐藤氏は減斤紙開発の経緯について説明。新聞用紙の軽量化は石油危機や増ページの流れを受け進んだが、減斤紙は近年の環境意識の高まりから、原材料の省資源化を目的に開発を進めた。

 減斤化によって用紙の弾力性や強度の低下、裏抜けの問題が発生する。生産時の断紙やSL紙との生産分離などによる効率悪化という問題もある。佐藤氏は、高濃度インキの使用や網点の高精細化が裏抜けの有効な対処法になると述べた。日本製紙では09年1月から実機で印刷テストを始め、作業性や裏抜けの確認を進めた。10年に朝日が、11年に読売が、それぞれ全ての印刷工場で減斤紙に切り換えた。

 山川氏は、減斤化による品質への影響と対応策について説明した。実績で、減斤紙はSL紙と比べ強度は約5%、不透明度は0.3~0.5ポイントほど低下する。

 強度低下の対処法には化学パルプの配合増量や薬品の添加などで対応できるが、化学パルプは不透明度を下げ、裏抜けを悪化させる。薬品添加はコスト増と印刷面の悪化をもたらし、いずれも副作用が生じることから、山川氏は「質の低下をどこまで許容できるかがポイントになる」と述べた。また、印刷時のしわ対策には輪転機の調整が必要になると指摘。少ページの際はカウンタースタッカーで不ぞろいが生じやすいことから、調節が必要だとも述べた。

 このほか、電通・電通総研メディアイノベーション研究部の美和晃主任研究員は「電子メディアの動向と展望」と題して講演。電子新聞の利用はパソコンが圧倒的多数で、今後の利用拡大はタブレット型端末の普及が鍵になるとの考えを示した。 

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