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「NPOの役割伝えて」 湯浅誠氏、貧困問題で講演 マス倫懇

 東京地区マスコミ倫理懇談会の例会が12月12日、新聞協会会議室で開かれ、反貧困ネットワーク事務局長の湯浅誠氏が、深刻化する貧困問題とメディアについて講演した。社会保障制度の改善は、国・自治体、企業・NPO、家族などの3者による負担のバランスを考えなければならないとした上で、NPOの役割を国民全体で共有しなければならず、メディアの役割は大きいと指摘した。

 湯浅氏は1990年代からホームレス支援に携わり、2008~09年にかけ話題を集めた年越し派遣村の村長のほか、内閣府参与などを務めた。09年の公設派遣村開設、10年のタイガーマスク現象など近年、貧困に関わる問題が脚光を浴びるようになったものの、「状況は改善していない」という。厚生労働省の調査では、06年から09年で17歳以下の貧困率が1.5ポイント拡大し15.7%となった。人数にしておよそ23万人の子どもが貧困状態に陥った。状況を改善するには、社会保障制度の改善が必要だが、日本は欧米に比べ、国民所得に占める社会保障費の支出割合が低く、高齢化の速度に追いついていないという。

 NPOの活動については、人と人をつなぎ、支えていくにはノウハウが欠かせないが、まだまだ関心は低いとし、メディアの役割に期待した。

 参加者からは、NPOの現場がマスコミをどう捉えているかについて、質問があった。湯浅氏は、「若い人たちはとても現実的だ。ネットの時代とは言っても、一度に多くの人々に情報を届ける上でマスコミは欠かせない。長所と短所を冷静に見ている」と述べた。

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