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最前線のカメラマンが講演 「報道写真展」関連イベント ニュースパーク

 新聞博物館(横浜市、ニュースパーク)で2月16日、「2012年報道写真展」(東京写真記者協会共催)の関連イベントとして、記者講演会が開かれた。「闇を切り裂く火山雷」で桜島の噴火を捉え、写協賞一般ニュース部門賞(国内)を受賞した産経の大里直也写真報道局記者と、「ここで生きることが闘い 福島県富岡町」と題し東京電力福島第一原発事故の警戒区域内で動物保護の活動を撮影し、同奨励賞企画部門(国内)を受賞した共同の原田浩司ビジュアル報道局企画委員が登壇。写協の花井尊事務局長がコーディネーターを務めた。80人が参加し、報道の最前線で活躍するカメラマンの話に聞き入った。

 大里氏は、取材初日に出会った火山観察家に噴火の予兆などについて教えてもらいながら、1日10時間、1週間カメラを構えて撮影の瞬間を待った。火山の音や火口の色などを基に噴火の規模を予測し、シャッタースピードや露光を調整するなど、緻密な計算に基づいた写真だ。撮影場所を決める際は、スポーツ担当時代に選手をうまく捉えようと試行錯誤した経験が生きた。「不意打ちの一番いい瞬間を撮りたいと考えて取材している。それが今回の写真につながった」と振り返った。

 原田氏は、尖閣諸島の取材を終え羽田空港から駆け付けた。講演会の前日に突然、情報が入り、毎日と共同運航している小型ジェット機「希望」で航空取材に臨んだという。

 受賞作は、動物保護活動のボランティアとして活動しつつ取材したという。警戒区域内の取材は許可を得るだけで1週間程かかる上に、取材が許されるのは数時間で、役場の職員が同行する。「監視を受けずに自由に取材するには工夫が必要だ」と語った。警戒区域内の取り締まりは日に日に厳しくなり、取材は難しさを増している。「世の中のみなさんが取材を応援してくれる声が非常に役に立つ」と話した。

 大里氏は今後の抱負として、「現場の最前線を見たくてカメラマンになった。出来事の正確な情報を、自分の写真を見た人に伝えていきたい」と語った。原田氏は取材してきたばかりの尖閣諸島問題について、「周辺海域は非常に波が荒い。両国の船員も疲れているだろう。衝突はそうしたときに起こりやすい。緊迫した状況だ」と述べ、会場はどよめいた。

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