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自民憲法改正草案めぐり講演 中谷元氏 21条2項に懸念の声相次ぐ マス倫懇研究会

 マスコミ倫理懇談会全国協議会の第11期6回「メディアと法」研究会が2月25日、新聞協会会議室で開かれ、元防衛庁長官で自民党改憲推進本部事務局長を務める中谷元衆院議員が、昨年4月に発表した同党の憲法改正草案について講演した。表現の自由を定める憲法21条に、2項として「公益および公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的とした結社をすることは、認められない」と加えている草案に対し、多くの参加者から表現の自由への制約を懸念する声が上がった。

 中谷氏は草案21条2項について「表現の自由は大切だが、他人を傷つけてはならないという至極当たり前の趣旨だ」と説明。これに対し、参加者からは「公益とは何を想定しているのか」「現行の法秩序に異を唱える政党も含まれるのではないか」「大日本帝国憲法下でも、一定の表現の自由は認められていた。この条文は同様の事態を招く」などの声が相次いだ。

 中谷氏は「オウム真理教など極端な思想を持つテロ集団を想定しており、該当性などは司法が判断するだろう」とした。また、「メディアを行政がコントロールすることはあり得ないと思っている。指摘は重く受け止めたい」と答えた。

 このほか中谷氏は、ソマリア沖での海上警備などこれまでの自衛隊の活動を紹介した上で、「憲法9条の解釈に継ぎ足しを重ね、ついには枠組みを超えようとしている」と指摘。今年1月に東シナ海で海上自衛隊の護衛艦が中国海軍の艦船からレーダーを照射された事件などを引き合いに、日本の安全保障を取り巻く環境は緊迫しているなどとして改憲の必要性を強調した。

 また、改憲に向けた課題として「国民投票に参加できる年齢の18歳への引き下げ」「重要課題に対する国民投票制度の創設」「改憲に際しての公務員の選挙運動の容認」を挙げ、「改憲には、衆参それぞれ3分の2の議員の賛成が必要。一度に全てはできないだろう」と見通しを語った。

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