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NIEの裾野どう広げるか 児童・生徒ら交えパネル討議

 NIE全国大会初日の7月25日、「NIEのすそ野を広げるために」をテーマにパネル討議が開かれた。新聞協会が認定するNIEアドバイザーで静岡県島田市立川根中の矢沢和宏校長が司会を務め、静岡市立西奈小6年の松岡賢史朗さん、同高松中3年の小関萌可さん、県立清水東高2年の山内花緒さん、清水町立清水小の稲村明教諭、浜松市立積志中の高塚陽子教諭、静岡市PTA連絡協議会の尾崎行雄元会長が登壇。NIEの意義や課題について話し合った。

 冒頭、静岡県NIE推進協議会の角替弘志会長(静岡大名誉教授)が「発祥の地静岡から新たなステージに向かって」と題し基調提案した。角替氏は「NIEの活動が始まる以前から、多くの教師が授業で新聞を使っていた。新聞が教科書とは違う刺激を子供に与えることを知っていたからだ。新聞には意欲を刺激し、学習を豊かにする記事がちりばめられている」と新聞の有用性を指摘した。その上で「新聞は子供には難しいと思われがちだが、とにかく始めてみることでその面白さや価値が実感できる」と訴えた。

 高塚氏は、実践に一歩踏み出せないと話した。「どの記事を使おうか悩んでいると、ニュースの旬を逃してしまう」という。実践経験のある稲村氏も「学習目標によって教材を吟味している。新聞の良さも分かるが『一般的』『本年度』など普通の言葉が子供には難しく、活用をためらう」と指摘した。授業を受ける児童・生徒側からも「読めない漢字や分からない表現がある。もう少し誰にでも分かりやすい新聞になるとよい」(小関さん)など、新聞が難しいという意見が出された。

 NIEがもっと広がるためにどうすればよいかという問い掛けに、壇上の子供たちからは「教科書より新鮮で楽しい。新聞の魅力を分かってもらうには、紙媒体の利点をもっと伝えないといけない」(山内さん)、「子供同士で楽しさを伝えることが大切だ」(松岡さん)という意見が挙がった。稲村氏は「出前授業で直接子供たちを指導したり、ワークシートでNIEに使いやすい記事をPRしたりするなど、新聞社側にも歩み寄ってほしい」と要望した。尾崎氏は「まだまだNIEの認知度が低い。もっと新聞を使った宿題を出して、家庭を巻き込んでほしい」と学校に注文を付けた。

 会場からは、日本NIE学会の小原友行会長(広島大大学院教授)が「実践に力を注いでいる教師がNIEの取り組みを始めたきっかけを調べると、NIEを広めるヒントがあるかもしれない。簡単な実践法を広めることも必要だが、それよりもNIEで子供がどのように成長したのか伝えることが大切だ」と述べた。

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