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子供の知る権利どう守る 山陰中央・森田一平氏 「ゲン」閲覧制限問題で講演 マス倫月例会

 東京地区マスコミ倫理懇談会の12月例会が9日、新聞協会会議室で開かれ、山陰中央新報社の森田一平報道部担当部長が「『はだしのゲン』閲覧制限など教育問題とメディアの役割」と題して講演した。どうすれば子供たちの知る権利を守れるのかについて、問題の経緯を振り返りながら議論した。

 松江市教育委員会事務局に2012年4月、「間違った歴史認識を植え付ける」として、市内の全小中学校からゲンを撤去するよう男性市民から要請があった。事務局が取り合わなかったため男性は市議会に陳情したが、不採択となった。しかし、事務局は市議会で出された意見を考慮し昨年12月と今年1月、小中50校の校長にゲンの閉架を要請。全校が従った。

 問題には、子供の知る権利を守ることと、ゲンの内容についての是非という二つの論点があった。しかし、初期の報道を振り返ると、二つを混同していたという。森田氏は「市議会での議論も、内容が児童・生徒にふさわしいかという議論で、図書館から特定の図書を閉架することの是非は論じられなかった」と話す。

 閉架要請が撤回された後、ほとんどの学校がすぐに自由に閲覧できる状態に戻した。「撤回されてすぐということは、戻すことについて、学校内で何も議論されなかったということではないか」と、森田氏は子供たちの知る権利を守ることに対する学校側の意識の低さを指摘した。その上で、「地域に根付く地方紙として、行政、学校のチェック機能を果たしながら共に考えていきたい」と述べた。

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