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第7回メディア戦略セミナー 読者の声どう活用するか マーケティングで意見交換

 新聞協会主催の第7回メディア戦略セミナーが7月29日、「新聞社のマーケティング活動」をテーマに事務局会議室で開かれ、新聞社のマーケティング部門などから41社86人が参加した。北海道新聞社と熊本日日新聞社の担当者が自社の活動を、新聞広告共通調査プラットホーム「J―MONITOR」連絡協議会の幹事が調査の活用方法を報告し、紙面に対する読者の反応や意見をどう収集し、活用するかについて意見を交わした。新聞を読まない理由を探る無購読者の調査は、新聞界全体で取り組むべきだとの意見が出された。

 北海道の日浅尚子帯広支社長(前営業統括本部マーケティングセンター長)は、紙面モニター調査について報告した。読者130人から毎日、その日の朝夕刊から「良い」「不満」と思う記事を各1本、理由と共にメールで寄せてもらう。寄せられた意見は週1回、社内ウェブに載せ、全社員が共有する。傾向を分析した報告も月1回、全社員に公開している。日浅氏は「マーケティングセンターを編集局外に置いたことで、編集以外の社員も紙面にものを言える雰囲気ができた。新紙面や電子版のプロモーションにも、読者目線の意見を求められ参加している」と話した。

 北海道と同様、熊本日日も社内にマーケティングのための組織「読者・コンテンツ研究会」を置く。研究会メンバーである丸野真司編集局長と販売局企画管理部の斉藤成雄氏が活動を紹介した。熊本日日は広告や販売など各局に分散していた調査機能を研究会に一元化し、読者に限らず登録できるウェブサイトを通じて、さまざまな調査を実施している。丸野氏は「ジャーナリズム性に市場調査の視点を加えて、より読まれる新聞の在り方を探るのが研究会の課題だ」と説明した。

 昨年6月に郵送で実施した購読率調査では、購読家庭の6分の5で世帯主が50代以上ということが分かった。若い世代への対策が急務となる中、まず、単身世帯ではない30~40代の新規購読者開拓に力を入れている。グループインタビューで発掘したニーズに応え、日曜経済面や地元のイベント情報などを充実させた。新設コーナーについては、認知度や感想を調査して改善に役立てている。

 しかし、調査システムを構築するには費用がかかる。Jモニター連絡協議会の佐々木竜介幹事(毎日東京・広告局計画管理部マーケティング担当副部長)は、「Jモニターで定期調査である面別接触率調査を実施していれば、紙面刷新のときにあらためて調査しなくても、新設面の評価が分かる」と、広告調査以外のJモニターの活用方法を紹介した。

 参加者からは、現読者の声を聞くことが新規購読者開拓につながるのかという質問が出された。

 日浅氏は「モニター調査は、新聞をより良くして現読者を減らさないための取り組みだ。無購読者に対してはグループインタビューを実施している」と答えた。

 丸野氏は「1社で無購読者の調査をするのは難しい。新聞広告の危機的な状況を受けて手を取り合ってJモニターを発足させたように、新聞界全体で取り組むべきだ」と話した。

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