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「自律的に真実を追究」 マス倫全国大会、松江市で開催

岐路の社会 報道の役割討議

 マスコミ倫理懇談会全国協議会の第58回全国大会が9月25、26の両日、松江市のホテル一畑で開かれ、新聞・通信・放送、出版、広告など103社・団体から278人が参加した。メーンテーマは「岐路に立つ社会でメディアに求められるもの」。全体会議、基調講演に続き、テーマごとの分科会で討議した後、大会申し合せを採択した。国民の知る権利に応える責務と倫理を自覚し、自律的に真実を追究していくことを確認した。翌26日午後は、2コースに分かれ、竹島資料館、島根県立古代出雲歴史博物館などを視察した。

 松江での開催は1997年以来17年ぶり。あいさつに立った山陰中央新報の森脇徹男代表取締役社長は「自然災害や人口減少社会、解決の糸口の見えない領土・歴史問題をどう伝えていくか、メディアは岐路に立たされている。情報が氾濫する今だからこそ、信頼できる情報を提供し、知る権利に応える姿勢が大事だ」と強調した。

 続いて、島根県竹島問題研究会の下條正男座長(拓殖大教授)が「竹島問題と韓国の歴史認識」と題し基調講演した。ネットの情報は消えてしまうが、活字は歴史に残る。メディアは時代を記録する「歴史家」としての役割も担っているとした上で、もっと現場を歩いて取材してほしいと訴えた。また、領土問題では政府や外務省が機能していないと指摘。「メディアには論点の提示や、意見交換の場を作るといった役割も求められている」と述べた。

 分科会では、領土・歴史問題、震災・原発報道、知る権利、人口減少社会のほか、多様性時代の広告など7テーマで討議した。東アジアの領土・歴史問題に関し、竹島や尖閣諸島を中心に、問題をどう報じるべきかを討議。震災・原発報道については、原発再稼働の問題を抱える地域の地元紙として、南日本と山陰中央新報の記者が取材上の課題などを語った。人口減少社会の分科会では、島根県海士町の山内道雄町長が、Iターン者が増加している同町の現状や取り組みを紹介した。

 全体会議は、山陰中央テレビの野津富士男報道制作局長と山陰中央新報の福丸泰文執行役員編集局長が議長を務めた。野津氏は「読者や視聴者のメディアの接し方は変化しており、テレビ、活字離れにも柔軟に対応していなければならない。同時に、原点に返って読者や視聴者の信頼に応えていかねばならない」と主張。各分科会では、メディアの信頼性や責任、役割について討議した。福丸氏は「今回の大会で報道機関の役割、使命を再認識した」と総括した。

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