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「ネット業務範囲、不明瞭」 NHK実施基準要綱に意見 メディア開発委

 新聞協会メディア開発委員会は11月10日、NHKのインターネット業務の実施基準要綱について、業務の範囲が不明瞭だとし、無制限に拡大しないよう抑制を求める意見書を提出した。NHKは実施基準の策定に向け、10月29日から11月11日まで、一般から意見を募集していた。

 来年4月に施行予定の改正放送法は、NHKによるネット活用業務の大幅な拡大を認め、放送後の番組だけでなく、放送前、放送中の番組などもネット経由で配信できるようになる。実施に当たって、NHKは要綱で示された方向性に従い、提供内容や方法、費用などを定めた実施基準を策定し、総務相の認可を得る必要がある。実施基準は総務省のガイドラインに沿って審査された後、電波監理審議会に諮問される。

 意見書はNHKのネット業務が総務省放送政策に関する調査研究会で示された「公共性が認められる」「放送の補完の範囲にとどまる」「市場への影響(への配慮)」の3原則を踏まえ、「業務内容、実施方法、費用の各面で公共放送として節度ある方向性を打ち出すべきだ」と要望。特に放送番組の同時配信について、「抑制的なものとなるよう実施範囲を示すべきだ」と述べた。

 要綱がスポーツの生中継等の放送に際し、「放送と同時に視聴する機会を拡大することによって社会的な関心に応えようとする場合」に同時再送信できるとしたことについて、根拠や提供の範囲を明確に説明すべきだとした。その上で、「スポーツの生中継等」にどのような番組を想定するのか、説明するよう求めた。

 放送番組とは別に「理解増進情報」も配信できるとされた点について、社会的に関心を集める記者会見などを理解増進情報としてテレビ中継の前後にネット配信すると、事実上の無料放送につながると指摘。拡大解釈の余地が残らないよう、範囲の明確化を求めた。

 受信料制度との整合性に関しては、受信料負担の公平性を損ない制度の根幹を揺るがしかねないと懸念した。また、一般向け業務の費用上限を受信料収入の3%(約190億円)とした点について、従来の上限40億円から大幅な増額で、「これを容認すれば際限のない業務拡大を招いてネット業務が放送の補完にとどまらなくなる可能性が高い」と主張。市場への影響を懸念した上で、民間事業者に配慮した適切な上限額を設定するよう要望した。

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