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衆院選 ネット報道で講演 マス倫月例会

ニワンゴ・杉本社長 「ユーザー意見、世論と似通う」

 東京地区マスコミ倫理懇談会の1月度例会が28日、新聞協会会議室で開かれ、「衆院解散総選挙はいったい何だったのか」をテーマに、ニワンゴの杉本誠司代表取締役社長と、NPO法人ユースクリエート代表の原田謙介氏が講演した。杉本氏はニコニコ動画の選挙報道、原田氏はツイッターを活用し若者が各政党に質問できる企画などを紹介。両氏はその利用者数や反響をみると、若者やネット利用者は必ずしも政治に無関心ではないと解説した。

 ニコニコ動画は衆院選でネット党首討論や、視聴者とのコミュニケーションを前提とした候補者の「ネット演説」など162番組を企画し、220万人が視聴した。主な利用者層は10~30代。杉本氏は、実際の投票率は低くても、ネット空間にいる有権者が政治に関心がないわけではないと指摘した。

 ニコニコ動画はネット上の「世論調査」や「出口調査」も試みた。投開票日の午後8時に当確予測を発表したところ、475議席中450議席(94.73%)が的中した。この結果について杉本氏は、「ネットユーザーの意見が実際の世論と近いものになっている」と説明した。

 さらに、ネットメディアの特性は双方向性だと強調。「利用者はネットと既存メディアの特性の違いを理解して利用している」と指摘し、このまますみ分けるのがよいか、融合する方がいいのか、メディア間でアイデアを出し合っていきたいと話した。

原田氏  「若者狙った政治記事を」

 原田氏が代表を務めるユースクリエートは「若者と政治をつなぐ」をコンセプトに12年から活動。地方議員と若者の交流会を全国展開するなどしている。14年の衆院選ではヤフーと協力し、有権者がツイッターを通して各政党に直接質問できる「アスクニッポン2014」を企画。千を超える政策に関する質問が集まったことを踏まえ、原田氏は「必ずしも若い人が政治離れしているわけではない」と説明した。

 原田氏は「若い人は政治のニュースが難しい、分からないと感じると同時に、自分たちに向けて発信されていない、投票しても変わらないとの無力感を持っている」と指摘。若者に対しては、選挙の情報だけでなく、期日前投票制度の導入・拡充などを例に有権者の声によって制度も変わることを報じる必要があると強調した。

 欧州で議論になっているネット投票の是非については、両氏とも「選挙の質が下がる」とし、ネット事業者の間でも否定的な意見が多数だと分析した。

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