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携帯RDD、実用化の見通し 新聞・通信社 世論調査手法で報告会

 日本世論調査協会や新聞・通信社などが実施した携帯電話を対象にするRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式での世論調査実験の報告会が3月10日、新聞協会会議室で開かれた。設問によっては従来方式とやや異なる回答傾向が出る一方、実用化への見通しが報告された。

 調査協会の理事を務めるNHK放送文化研究所の小野寺典子世論調査部副部長と朝日の川本俊三東京本社世論調査部出口調査担当次長が報告。新聞・通信社や調査会社の関係者ら約70人が出席した。

 固定電話を対象にする従来の方式は、若者を中心に非保有層が広がる中で、20~30歳代の意見を十分に調査できない点が懸念されていた。調査は世論調査協会加盟の朝日、毎日、読売、共同、NHK、日経リサーチの6社が主体となり、同協会が協賛して昨年9月と10月の2回に分けて実施した。回答データを収集し、課題や実施の可能性を探った。

 2回の調査で総電話回数はそれぞれ4566回、4100回。そのうち協力を得られた回答は522件(総数の11.4%)、610件(同14.9%)だった。非使用番号などを除いた全番号で協力を得られた割合を示す回収率はそれぞれ12.8%と17.0%。回収率が比較的低く、回答1件当たりの費用がかさむことが分かった。

 全体の年齢別構成は、20歳代がそれぞれ18%、14%だった。一方、70歳以上の割合は9%、10%となり、若年層の比率が高くなった。内閣や政党の支持率を尋ねたところ、固定電話と同様の傾向が示された。一方、政治の関心度や原発再稼働の賛否といった設問では、年齢構成が影響したとみられる回答傾向が出た。川本氏は「携帯RDDで若年層の意見は取れるが、高齢者層は取りづらい。万能ではない」と分析。その上で、固定、携帯方式を組み合わせた手法が有効な手段になるとの見方を示した。

 このほか、全国規模の調査には活用が見込まれる一方、依頼段階では回答者の居住地を特定できないため、地方選の情勢調査では実施が困難だとの見解が示された。

 また、運転中の応答者への配慮や、在宅を前提としない質問の内容や構成を検討するべきだとの指摘もあった。回答者の性別は、男性が女性のほぼ2倍。女性は知らない発信番号の電話への警戒感が強く、応答しない傾向が強いとみられるという。

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