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「新聞への軽減税率適用を」 活字機構と議員連盟の集会 白石協会長が訴える

 新聞協会の白石興二郎会長(読売)は5月3日、衆議院第1議員会館で開かれた「出版物への軽減税率の適用を求める集い」に出席し、2017年に消費税率を10%に引き上げる際は新聞、出版物に5%の軽減税率を適用するよう求めた。「情報をあまねく流通させることは民主主義、文化、知識水準の維持に不可欠だと確信している」と訴えた。

 集会は文字・活字文化推進機構が主催、活字文化議員連盟、子どもの未来を考える議員連盟が共催した。新聞・出版関係者や有識者ら320人が参加。国会議員16人が出席し、自民、公明、民主、維新の各党代表者からあいさつがあった。

 白石会長は、昨年4月の消費増税以降、新聞の発行部数の減少に拍車が掛かっていることや、日銀が今年4月に発表した生活意識調査では約6割が消費支出を、うち3割が新聞・雑誌・書籍の支出を控えていると紹介した。また、4月に付加価値税が導入されたマレーシアで新聞にゼロ税率が適用されたことを示し、日本でも新聞を含む出版物に軽減税率を適用すべきだと強調した。

 活字議連の細田博之会長(自民)は「社会保障のために増税は必要だが、影響緩和のための措置は全党にとって大きな関心事だ。出版物に軽減税率を求めるみなさんの要求を実現すべく努力する」と話した。子どもの未来を考える議員連盟の河村建夫会長(自民)は「新聞を学校図書館に配備する運動をしているが、その活動を続けるためにも新聞や出版物への軽減税率適用は必要だ。知的財産に課税しないことは欧米先進国の伝統だ」と述べた。

 このほか、作家や大学教授ら有識者が、新聞をはじめ出版物に軽減税率を適用するよう訴えた。

各有識者の意見要旨

浜田 純一 氏(BPO理事長、前東大総長)
 知識を体系的に理解し、理論的に表現するための基盤が活字メディアだ。日本社会を成熟させ、世界と競争できる人を育てるためには活字メディアが必要だ。日本の知的水準を支えてきた新聞や出版物に、軽減税率適用を実現させるべきだ。

浅田 次郎 氏(作家)
 若い頃の読書は一生の財産であり、知識の基盤になる。新聞・書籍などに他の消費物と同じく課税するのは納得がいかない。書籍や新聞にどの程度課税するかは、文化国家の基準になる。
姜 尚中 氏(東大名誉教授)
 出版物に軽減税率を適用するのは、将来の世代に対する贈り物であり、投資だ。アジアを代表する先進国である日本が文化国家として、今後も人に対する手厚い投資をしていく国だというメッセージを発する点では大きな意味を持つ。

里中 満智子 氏(漫画家)
 このままでは経済力のある家庭の子どもしか知識を深められなくなり、格差が生まれる。若い人たちが知識を得られるようにするのは大人の務めだ。軽減税率導入にはコストがかかると言われるが、コストを恐れていてはよりよい社会を築けない。

広瀬 恒子 氏(親子読書地域文庫全国連絡会代表)
 子ども時代に身近に本がある環境を整えるのは大人の役割だ。子どもの生活の中に格差が生まれている。そこを法的にどう補完していくかが今、求められている。

相賀 昌宏 氏(日本書籍出版協会理事長)
 消費増税は国民の知的・文化的な環境の衰退につながりかねない。出版物は生活必需品や医療とともに、国民の健康で文化的生活を支える上で重要な役割を果たしている。

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