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特商法見直し 慎重検討を 消費者委聴取に新聞協会が意見

不招請勧誘、禁止に反対

 新聞協会は6月10日、内閣府消費者委員会が進める特定商取引法の見直しに対し、「事業者の正当な営業活動が排除され、消費者が不利益を被ることがないよう慎重な検討を強く要望する」との意見を表明した。同日開かれた消費者委の特定商取引法専門調査会のヒアリングに、新聞メディアの強化に関する委員会の山口寿一副委員長(読売東京)と販売委員会の寺島則夫委員長(毎日東京)、練生川雅志副委員長(河北)、日本新聞販売協会の石崎寛司副会長が出席。訪問販売や電話勧誘を対象とする不招請勧誘の禁止に強く反対した。

 山口氏は白石興二郎協会長名の意見書を基に、新聞が消費者の立場に立った報道によって民主主義社会の維持・発展に寄与してきたことや、新聞販売所が地域コミュニティーの一員として高齢者の見守りや防犯などの活動をしていることを例示。特に見守り活動は警察や自治体からの要請に基づいた公的なものであり、連携協定が全都道府県で締結されていると指摘し、新聞の公共的役割を強調した。

 専門調査会で案が示されている「訪問販売お断り」ステッカーへの法的効力付与によって、販売所の健全な訪問販売まで禁止されかねず、戸別配達網が弱体化し地域貢献活動が縮小するなど社会に甚大な影響を与えるとした。さらに、販売所が衰退すると雇用機会が失われ地域経済にも大きな影響を与えると主張した。

 また、全国の消費生活センターに寄せられた苦情のうち9割は解決されていることや、苦情件数に問い合わせや相談が含まれていることも指摘。規制導入の論拠とされる「生活の平穏」が憲法で認められた権利ではないことや、新聞の社会的役割に照らし日刊新聞紙法や公職選挙法、著作権法などで特別措置を受けていることを示し、法体系の整合性を崩さないためにも慎重な検討が必要だと訴えた。

 新聞界の消費者保護に関する自主的な取り組みとして「新聞セールスインフォメーションセンター」を設置し問題行動のあるスタッフを排除したり、国民生活センターからの求めに応じ2013年11月に「新聞購読契約に関するガイドライン」を策定するなど、自主的な取り組みを推進していることも説明。読者からの相談件数が5年間で半減したことを示した。

 専門調査会委員からは、国民生活センターに寄せられる苦情件数は減っていない、紙面内容の説明ではなく景品中心の勧誘ではないか、との意見が出された。

 寺島氏は相談や問い合わせが苦情として数えられていると指摘した上で、試読紙で紙面内容を伝える努力をするなど時代に応じて営業手法も変化し、「この5年で新聞の販売現場は様変わりしている」と説明した。また、「訪問販売お断り」と明示した家にも勧誘するのかとの質問に対し、山口氏は「ステッカーが貼ってある家でも新聞を購読しているケースがある。登録制が議論されているが無制限に拡大すれば、民主主義や地域貢献活動にも影響が及ぶ」と主張。契約を拒否された場合は特商法にのっとり適切な期間を置いて訪問するなどの対策を講じていると説明した。また、練生川氏は東日本大震災時に現地取材したジャーナリストの池上彰氏から「被災地では新聞は水や食料と同じ救援物資だった」と言われたことを紹介。公共的役割の極めて高い商品だと強調した。

 ヒアリングでは太陽光発電協会や自動車販売連合会などの事業者からも、「まずは現行法で悪質業者に対する罰則を強化すべきであり健全な事業者を規制すべきではない」など、不招請勧誘規制導入に反対する意見が多数出された。

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