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日経、英紙FTを買収 1600億円で全株取得

 日本経済新聞社は7月23日、英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)を発行するFTグループを親会社の英ピアソンから8億4400万ポンド(約1600億円)で買収することで合意したと発表した。FTの全株式を取得する。両社の顧客基盤を活用して、グローバルな情報発信とデジタル戦略を強化するのが狙い。日本のメディア企業による海外企業買収としては過去最大規模だという。

 日経は24日、東京都内のホテルで記者会見を開いた。喜多恒雄代表取締役会長は買収のきっかけについて、「FTと人材交流や共同編集などを通じコミュニケーションを深める中で、日経のグローバル化を進めるには最もいいパートナーだと考えるようになった」と語った。また、「FTの経営や報道のスタイルを変えたいとは思っていない」として、編集権の独立はこれまで同様維持されると説明した。

 岡田直敏代表取締役社長は、ブランド力や人材が豊富なFTと組むことでグローバル展開を加速できると説明。「デジタル戦略において、FTは顧客管理やシステム、サービス開発などの面で一歩先に行っている部分がある」と話した。

 岡田社長はFTの今後の経営方針について、「(FTの)経営、編集陣を信頼している」とし、人員削減や支局の統廃合は現段階で「考えていない」と明言した。

 日経がピアソンから打診を受けたのは5週間前。23日に喜多会長、岡田社長、ピアソンのジョン・ファロン最高経営責任者(CEO)が電話会議で買収価格を決定し、その場で契約を交わしたという。年内には手続きが完了する見込み。1600億円の買収費用は自己資金と金融機関からの借り入れで賄う。

 ピアソンは23日に開いた取締役会で了承した。日経に売却するのはFT紙本体と雑誌やウェブサービスなどで、英誌エコノミストの株式やFT本社ビルは対象外。今後は教育事業に注力していく方針だという。

 FTは1888年創刊で、1957年にピアソンの傘下に入った。FTの有料購読者数は約73万人でうち電子版読者が約50万人。紙と電子版を合わせた日経の有料読者数は316万で、うち43万人が電子版の有料購読者だ。

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