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新聞・教育界の連携強化へ NIE全国大会パネル討議

 NIE全国大会初日の7月30日、パネル討議「NIEで豊かな『問い』をどのように育てるか」が開かれた。全国学力・学習状況調査で上位の秋田の学力とNIEとの関係や、新聞界と教育界の連携などについて議論した。

 日本NIE学会会長の小原友行広島大大学院教授、秋田魁の大石卓見読者局NIE推進部次長、秋田県教育庁中央教育事務所の京野真樹指導主事、秋田大教育文化学部付属小学校の小室真紀教諭が登壇した。基調提案した阿部昇秋田県NIE推進協議会会長(秋田大教授)がコーディネーターを務めた。

 実践教師として参加した小室氏は、秋田魁に掲載された桜の木の記事を扱った授業例を紹介した。4枚の写真の中から、子どもたちに実際の見出しと本文に合うものを選ばせた。新聞を通じ、「見出し・本文・写真の一貫性に気付いて構造的に新聞を読む力や、記者の意図を読み取る力を養いたい」と説明。選ばなかった写真についても理由を考えさせた。子どもに身に付けさせたい力からさかのぼって考え、適切な教材を新聞社に相談しているという。

 唯一、県外から登壇した小原氏は、秋田ではこうした探求型の授業が子どもたちの学力の定着につながっているのではないかと指摘。学校と新聞界、行政、研究者の連携で、実践教師が授業に取り組みやすい態勢があるとも語った。阿部氏も、秋田の教育の強みは教師同士や県教委、市町村教委まで含めた「つながり」だと強調、「教育界と新聞界の垣根もさらに低くし、連携していくことが重要だ」と訴えた。

 「"『問い』を発する子ども"の育成」を最重点の教育課題に掲げる秋田県。京野氏は「新聞は子どもたちにとって縁遠い世界と自分を結び付けてくれる存在だ」と指摘。記事に書かれていない人の思いなどを自分に引き寄せ、どう解釈するかを考えさせる点で「豊かな問いを引き出すのに適した教材だ」と述べた。小室氏も「子どもたちにとって新聞は問いの宝庫だ。さまざまなことへの『気付き』の質を高める」と話した。

 自身も出前授業の経験を持つ大石氏は、NIEの実践校や新聞をよく読んでいる子どもは、記事に必要な5W1H以外のことにも気付いて質問してくると強調。「新聞を通じ、子どもたちが世の中のささいなことにも気付ける力を養っていきたい」と語った。

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