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「放送倫理上重大な問題」 BPO、NHK「クロ現」に勧告

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会(委員長=坂井真弁護士)は12月11日、過剰な演出があったNHKの報道番組「クローズアップ現代」について「放送倫理上重大な問題があった」とする勧告を出した。自民党の同局幹部への事情聴取、総務大臣による厳重注意について「報道内容を萎縮させかない」との懸念を示した。

 NHK「クローズアップ現代」は2014年5月14日、出家を利用した手口で銀行融資をだまし取る詐欺を報じた。15年4月、出家をあっせんする「ブローカー」とされた人物から、人権侵害に当たるとして申し立てがあった。

 委員会は映像を検証した結果、申立人を特定できないことから人権侵害に当たらないとした。一方、ブローカーとされた申立人らに対して、必要な裏付け取材を欠いていたと指摘。明確に虚偽を含んだナレーションがあり、「実際の申立人と異なる虚構を伝えるものだ」と批判した。これらを踏まえ、放送倫理上重大な問題があると結論付け、放送倫理の順守を徹底することを勧告した。

 NHKは同日、「事実に基づき正確に放送するという原点を再確認し、現在進めている再発防止策を着実に実行して、信頼される番組作りにあたっていきたい」(広報局)とのコメントを発表した。

 委員会決定は自民党による聴取、総務相の厳重注意の根拠とされた放送法4条について「放送番組に対し干渉・規律する権限を何ら定めていない」と指摘。萎縮につながりかねない両者の対応に「強い危惧の念を持たざるを得ない」と主張した。

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