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産経前ソウル支局長に無罪判決 編集委声明「引き続き注視」

 ウェブサイトの記事で韓国・朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を毀損(きそん)したとして在宅起訴されていた産経新聞社の加藤達也前ソウル支局長の裁判の判決が12月17日、ソウル中央地裁であった。李東根(イ・ドングン)裁判長は「記事には朴大統領をひぼうする意図はなかった」として無罪判決を言い渡した。新聞協会編集委員会は「引き続き注視する」との声明を発表した。

 産経新聞などによると、李裁判長は判決理由で、加藤前支局長が朝鮮日報を引用してコラムで取り上げたうわさの内容を、客観的事実と合わないとして「虚偽」と認定。十分に確認せず記事化したことを「不適切な行為」と述べた。

 しかし「韓国憲法は言論の自由を保障しており、特に公職者への批判は、その地位が高ければ高いほど保障の範囲は広くなければならない」と指摘。記事の作成動機は、韓国の政治や社会の関心事を日本人に伝えることにあったとして、朴大統領を中傷する目的だったとする検察の主張を退けた。その上で、記事は「言論の自由を保護する領域内に含まれる」と結論付けた。

 これを受け新聞協会編集委員会は、声明を発表した。「報道機関の取材・報道の自由、表現の自由は民主主義社会の根幹をなす原則であり、無罪判決は当然である。われわれはこの問題について、自由な取材・報道活動が脅かされることのないよう引き続き注視していく」としている。

 産経は「本件を韓国が憲法で保障する『言論の自由の保護内』と判断した裁判所に敬意を表する」などとする熊坂隆光代表取締役社長の声明を発表した。無罪を日英両文で報じる2ページフルカラーの号外を東京で1万部、大阪で3600部発行し主要駅などで配布した。

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