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【熊本地震】各紙 安否・生活情報に注力 長引く避難にも目配り

 平成28年熊本地震で、熊本日日、西日本、大分合同など地元紙をはじめ新聞各紙は震災情報に紙面の多くを充てる。直後から安否・生活情報に力を注ぐ。余震が続き避難生活が長引く中、震災関連死をどう防ぐかなど県民の不安を少しでも解消しようと各紙の奮闘が続く。熊本日日の記者は被災しながらも懸命の報道を続ける。

 政府は4月25日、熊本地震を激甚災害に指定した。熊本県災害対策本部によると、25日午前11時30分現在、熊本地震による死者は48人に上り、2人の安否が分かっていない。震災に関連して亡くなったとみられる人の数は12人となった。負傷者は1300人を超える。県内に約600の避難所が設けられ、5万人以上が避難生活を強いられている。

 熊本日日は、安否情報、避難所の状況やライフラインなど生活情報、健康・医療に関する情報を柱に報じ続ける。17日付朝刊総合面に「4・16熊本地震ドキュメント」を掲載。懸命の救出活動や崩落した阿蘇大橋など多数の写真ととともに、地震発生以降の主な出来事を時系列でまとめた。

 18日付朝刊以降は、電気・ガス・水道などライフラインや銭湯・浴場など生活関連情報を社会面一面を使って展開した。丸野真司編集局長は「大きな余震も続き、多くの県民が不安を感じている。避難生活を余儀なくされている人たちに向け生活情報を掲載している」と説明する。避難所や車中で過ごし出勤する記者もいる。被災者と同じ状況の中で取材を続けているという。

 西日本は被害状況を報じるとともに、地震発生のメカニズムにも迫る。14日の地震発生以降、震源域が移動していることから17日付朝刊では「熊本県・大分県の主な被害と断層帯」の地図を掲載し、内陸活断層地震の仕組みを解説した。遠矢浩司取締役編集局長は「九州の活断層について以前から取材を続けていた」という。

 安否情報や被災者・避難者の状況、生活情報を社会面で展開する。17日付からは第4社会面を設けた。

 大分県では16日未明の地震で、由布市や別府市で震度6弱を記録。26人がケガをしたものの死者はなかった。大分県内を震源とする余震も続く。大分合同の清田透上席執行役員編集担当・編集局長は「目に見えない不安をどう伝えるかに腐心している」と話す。

 大分合同は16日付から25日付まで増ページや他面を縮小するなどして、特別紙面で地震関連の情報を伝えた。19日付朝刊は10個面を震災関連の情報に充てた。社会面に「くらし関連情報」コーナーを設け、交通網などライフライン情報を伝える。

 避難生活が長引きエコノミークラス症候群などによる関連死も問題となった。全国紙の西部本社版のうち、毎日は21日付朝刊で熊本地震関連死を受け、高齢者への目配りの必要性や感染症が流行する恐れがあると指摘した。九州・山口地区の被災者向け公営住宅の提供情報もまとめた。

 朝日は19日付夕刊でエコノミークラス症候群を防ぐための方策を掲載したほか、震災から1週間を迎えた21日付朝刊で主な被害状況を地図などビジュアルを用いて伝えた。

 読売は16日付朝刊以降の特別面で、刻々と変わる被災地の状況を写真で伝えた。15日から連日、益城町の一部の避難所に生活情報を盛り込んだ特別号外を配布。A3版2ページ建てで現地に広報車を派遣して発行する。このほか、16日未明の地震発生を受け、同日午前に東京、大阪、西部の3本社で約2万部を配布した。

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