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市議が取材メモ奪う 北日本 暴行と窃盗で被害届

 富山市議の議員報酬を引き上げる条例改正案をめぐり、市議会最大会派・自民党の中川勇会長が6月9日、会派控え室での北日本新聞の取材活動を妨害した。取材メモを奪い、市議に取材に応じないよう指示した。北日本は抗議し同日夜、暴行と窃盗の疑いで富山中央署に被害届を提出した。

 北日本新聞によると、同紙記者5人は本会議休憩中、自民党会派控え室にいる議員に報酬引き上げへの賛否などを尋ね、アンケート用紙にメモしていた。中川氏は「何を聞いているんだ」などと怒鳴りながら、市議の脇にしゃがみ込み取材する女性記者に後ろから近づき、右手首をつかんだ。記者は倒れ、左手に持つメモを奪われた。中川氏は返却の求めに応じなかった。

 別の記者の取材に応じる市議に「答えるな」と指示。記者たちを退出させた。

 約2時間半後、鶴木義直政治部長ら3人が中川氏に口頭で抗議し、メモは返却された。中川氏は記者が会派控え室に入り、会長に断りなく取材したことが問題だと述べたという。

 会派の控え室では通常、各社記者が自由に出入りして取材している。会長への断りがなかったという点も、本田光信報道本部長は「議員報酬の引き上げは、市民の関心が高い。市議の考えを聞くのは当然だ」と反論。「中川氏の行為は表現・報道の自由を脅かす。読者の知る権利も侵害し、誠に遺憾だ」との認識を示した。

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