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米大統領の広島訪問で議論 富山で論説責任者懇開く

 新聞協会論説責任者懇談会は6月10日、富山市のANAクラウンプラザホテル富山で開かれた。新聞、通信、放送48社49人の論説・解説責任者らが参加。オバマ米大統領の広島訪問などについて話し合ったほか、自民党の二階俊博総務会長らの講演を聞き、意見交換した。読売東京の増田雅己常務取締役論説委員長と北日本の岩本聡論説委員長が議長を務めた。

 中国はオバマ氏が広島を訪れる5月27日付1面に佐田尾信作論説主幹による署名の論考を掲載した。自身の父親が入市被爆者だと明かし、多くの被害を受けた広島に謝罪の気持ちなしに訪問してほしくないと考えたと述べる。しかし、憎しみの言葉を投げ掛けないことが広島の尊厳だとする読者投稿などを読むにつれ、考えが変化したことを吐露している。

 オバマ氏の広島訪問は、謝罪を求めるかどうか地元でも議論が割れた。佐田尾氏は「どちらの主張にも一理あり、揺れ動く気持ちを評論に込めた結果、読者の共感を得られた」と振り返る。訪問は原爆投下が戦争の早期終結と被害拡大の抑止につながったという米国内で根強い正当化論を修正することになると語った。オバマ氏の残りの任期が短いため、世界の核軍縮に与える影響については、ほとんどないとの見方を示した。

 長崎の田崎智博論説副委員長は、広島への投下ですでに甚大な被害を与えていたため、長崎への原爆投下は戦争を早期終結させたと正当化しにくいと指摘。オバマ氏が長崎を訪れる難しさは、この点にあると分析した。

 二階氏は昨年12月に開かれた国連総会本会議で11月5日が「世界津波の日」と定められたことなどを挙げ、国土強靱(きょうじん)化、防災の重要性を強調。メディアにも防災意識徹底の警鐘を鳴らし続けるよう注文した。

 このほか、YKKの井上孝副社長黒部地区担当黒部事業所長が本社機能の黒部事業所への一部移転や働きやすい環境整備について講演。森雅志富山市長が公共交通を軸とした街づくりを紹介した。

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