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実名・匿名分かれる 石巻3人殺傷 元少年の死刑確定で各紙

 2010年に宮城県石巻市で元交際相手の姉ら3人を殺傷したとして殺人罪などに問われた犯行時18歳の元少年(24)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(大谷直人裁判長)は6月16日、被告の上告を棄却した。裁判員裁判で少年に言い渡した死刑判決が確定するのは初めて。最高裁が死刑判決を支持したことを受け、報道各社は元少年の実名を報じるか匿名を維持するかで判断が分かれた。

 在京紙のうち朝日、読売、日経、産経が17日付朝刊から実名に切り替えた。地元紙の河北と、共同、時事も実名で報じた。一方、毎日、東京は匿名を維持した。

 各紙は1面か社会面に「おことわり」を掲載した。朝日、読売は、死刑が確定すれば社会復帰の機会がなくなり、国家が生命を奪う死刑の対象者が誰なのかは明らかにされるべきと判断した。日経や産経は、事件の重大性も挙げた。河北は「事件の凶悪さや社会的影響、1人の命が匿名のまま奪われることへの懸念なども考慮した」。

 一方、匿名報道を継続した毎日は、元少年には今後も更正に向け事件を悔い、被害者・遺族に心から謝罪する姿勢が求められると指摘。東京も、再審や恩赦の制度があり、元少年の更生の可能性が直ちに消えるわけではないとした。山口県光市の母子殺害事件で死刑判決を受けた元少年を匿名で報じた西日本も再審や恩赦の可能性があるとして「引き続き少年法の趣旨を尊重する」とした。

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