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ネット報道、組織超えた連携を ONA日本支部設立イベント

収益性巡り意見交換

 世界最大級のデジタルメディア団体、オンラインニュース協会(ONA)の日本支部設立イベントが6月30日、東京都中央区のツイッタージャパンで開かれ、メディア関係者約100人が参加した。メディア環境が激変する中、デジタル・ジャーナリズムを進化させるため組織や職種を超えて議論する場として設立した意義が話し合われた。また、「デジタル・ジャーナリズムは稼げるか」(ジェフ・ジャービス著)を題材に意見交換した。

 日本支部の中核メンバーは8人。その1人であるバズフィードジャパンの古田大輔編集長は「デジタル・ジャーナリズムを進化させるために組織を超えてさまざまな人が集い、議論する場にしたい」と話した。スマートニュースの藤村厚夫執行役員も、米国のようにメディア関係者が議論する場所が日本にも必要だと感じたという。朝日・メディアラボの井上未雪氏は「有機的なつながりの場にしたい」と話した。

 NHK報道局・報道番組センター社会番組部の花輪裕久チーフ・プロデューサーは2015年秋に米ロサンゼルスで開かれたONAの総会に参加した。3日間で100以上の会合に、約2千人が参加した。ONAの利点として①デジタル・ジャーナリズムの最新のトレンドが分かる②次の一手のヒントがつかめる③組織を超えたつながり④ジャーナリズムの活性化―の4点を挙げた。

 扱われたテーマをみると、デジタル、ソーシャル、VR(仮想現実)などが潮流だという。共通するのはモバイル、スマートフォンファースト。帰国後、スマホ向けドキュメンタリーを制作したという。

 後半はニューヨーク市立大学院のジャービス教授の著書を題材に今後のデジタル・ジャーナリズムや収益性について話し合った。日本語訳を監修した東京工芸大の茂木崇専任講師が解説した。

 会場からは「ネットの情報には誤りも多い。新聞記者は取材を重ね大変な苦労をして記事を書いている。正確で信頼される情報はお金にならないのか」との質問が出された。藤村氏は懸念を共有するとした上で「最も信頼できる情報を提供した人、メディアに焦点が当たる仕組み、評価される仕組みを作っていく必要がある」と応じた。また、誰もが良質なコンテンツを生み出せるわけではないとして、還元できる手段を考えていきたいと述べた。

 ONAは1999年に米国で開設され、日本を含め世界十数か国に支部を持つ。デジタル・ジャーナリズムについて議論し、社会に貢献することを目指す。ジャーナリストや技術者、ビジネス担当者など多様な人々で構成する。

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