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【参院選報道を振り返る】新有権者の意識探る 世論調査 携帯に実施も

 報道各社は今回の参院選でこれまで以上に、情勢調査に力を入れた。RDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式による電話調査では、固定電話に加え携帯電話への調査を実施した社もある。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられた初の国政選挙。新有権者の政治や社会に対する意識を探るための世論調査にも注力した。

 各紙は選挙期間中、序盤と終盤に情勢調査の結果を紙面化した。固定電話調査には、携帯電話しか持たない若者の声が反映されにくいとの指摘がある。読売は終盤の情勢世論調査に、RDD方式で携帯電話にかける調査も並行して実施し、比例選の議席予測の参考とした。

 各社はさまざまな方法で18、19歳の新有権者の意識を探った。NHK、朝日、読売、共同が郵送調査を実施。読売は新有権者に加え成人も対象に調査した。共同はインターネットのモニター調査も実施した。

 NHKは昨年11月から12月にかけて新有権者3千人を対象に実施。1813人(60%)から有効回答を得た。政治に関心があると答えたのは53%、関心がない(47%)との間で差はあまり見られなかった。一方、政治や候補者に関する知識が十分でないため、半数近くが投票への不安や戸惑いを覚えていると分かった。

 調査結果は元日のニュースのほか、各報道番組で新有権者の声を交えて取り上げた。ウェブの参院選特設ページの中でも特集した。二瓶泰明ニュース制作センターテレビニュース部チーフ・プロデューサー(前政治部副部長)は「昨夏から調査準備を始めた。結果は様々な番組で活用したほかネットでの展開にも力を入れた」と振り返る。

 朝日は2月下旬から4月にかけて新有権者3千人を対象に実施。2109人(70%)から有効回答を得た。4月8日付朝刊1面と特集面に結果を掲載。収入などの格差が行き過ぎているとの回答が過半数を超えるなど、社会に対し不公平感を訴える声が多く、政治への期待感が低い傾向にあると伝えた。ネット・SNSで社会や政治動向に関する情報を得ると答えた人は58%に上った。

 新有権者と成人に同じ質問項目で調査したのは読売。各2千人、計4千人を選び3月下旬に調査票を郵送した。5月上旬までに新有権者の55%、成人の65%から有効回答があった。世論調査部の川崎英輝次長は「18、19歳と成人の両方を対象にすることにより、世代間で政治や選挙などに対する意識が異なる様を浮き彫りにした」と話す。5月10日付朝刊特別面で調査結果を詳報した。

 複数設けた自由記述欄にも多くの回答が寄せられた。「今の政治について感じること、主張したいこと」などについて、新有権者と成人の回答を、グラフィックスを用いて対比した。新有権者の政治参加の意識が十分に高まっていないとの調査結果を踏まえ、若年層の選挙への関心を高めるための取り組みが継続的に求められると報じた。

 共同は郵送に加えネット調査も実施した。郵送調査は2月から3月に新有権者1500人を対象に実施し、827人(55.1%)から有効回答があった。結果は5月に各紙に掲載された。

 その上で、公示前後の新有権者の意識の変化を調べるためネット調査を実施。6月の公示前に2回、公示後1回、選挙後1回の計4回実施し、それぞれ約1500人から回答を得た。選挙の関心の有無や論点などを尋ねた。総合選挙センターの池田健夫次長は「時間の経過とともに若者の政治への意識が高まっていった」と話した。

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