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新聞は意見伝える力養う 主権者教育などで特別分科会 NIE全国大会

 大分市で開かれた第21回NIE全国大会2日目の8月5日、主権者教育や行政との連携をテーマに特別分科会が開かれた。社会の一員として自分の意見を持ち、相手に伝える力を養う主権者教育の目的に、新聞の活用が役立つとの意見が相次いだ。NIEの普及に欠かせない行政連携の事例も報告された。

 「主権者教育とNIE」をテーマにした分科会では、大分県立日田高校の賀来宏基教諭が、7月の参院選に合わせて行った模擬投票を紹介した。新聞記事から争点を洗い出し、討議に利用した。「相手の意見を聞き、自分の考えを伝える訓練になった」と話した。

 滋賀県立彦根東高校の藤村知行教諭は、意見を述べる力を育むことが主権者教育の第一歩だと指摘。生命倫理に関する記事を題材に生物の授業で討論するなど「どの科目でも新聞は活用できる」と語った。

 大分合同は今年度から大分大との連携授業を始めた。社会の現状を伝えるため、学生とともに障害者施設などを訪れている。首藤康編集委員は「体験を通じて、社会の一員としてどう振る舞うかを考えてもらいたい」と狙いを語った。

 「行政との連携で進めるNIE」と題した分科会では、行政が主導する普及事例が紹介された。

 東京都北区教育委員会の清水みさ指導主事は、2010年に始めた「新聞大好きプロジェクト」を紹介した。小中学校への新聞配布のほか、記事の読み比べを通じて自分の意見や提案を記す「比べてみよう新聞コンクール」などを実施している。

 清水氏は「7年間続け、NIEが各学校に根付いてきた」と成果を強調した。地域や社会への関心が高まり、文章を書くことへの苦手意識がなくなる効果が出ていると語った。

 前大分県教育センター所長で、現在は大分大で地域活性化に取り組む梶原敏明氏は「地域の情勢は、全国一律の教科書よりも新聞から学べるところが大きい」と指摘した。行政が校長への啓発や教員向けの授業作りを支援することで、NIEが効果的に広がると述べた。

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