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奴隷労働の実態を追跡 ピュリツァー賞受賞のAP記者3人が講演

記者の足と先端技術で

 東南アジアの水産加工業の過酷な労働実態を明かし、今年のピュリツァー賞(公益部門)を受賞したAP通信の記者3人が11月11日、日本記者クラブで講演した。地道な取材と先端技術を組み合わせ、非人道的な労働により捕獲、加工された水産物が米国の食卓に並んでいることを追跡し反響を呼んだ。

 メイソン記者はアジアの「奴隷労働」の現実をインパクトを持って伝えるため「自由を奪われ、労働を強いられている人に直接話を聞くことと、水産物が欧米のレストランや食卓に届くまでを追跡することを目指した」と話した。

 インドネシアの島しょ部にあるベンジーナで、おりに入れられた人たちを発見。ミャンマー特派員のトゥサン記者は話を聞きつつ、停泊する船の名前や番号を必死にメモし、取材班メンバーに伝えたという。その情報を基に、メンドーザ記者が船の行き先をウェブサービスで追った。税関の取材結果と突き合わせ、米国に運ばれていることを特定した。

 報道を機に2千人以上が解放され、米国では奴隷労働による水産物の輸入を禁じる法律ができた。トゥサン記者は「何世代も続いてきた問題。法律ができて終わりではない。改革に向け努力を続けなければならない」と話した。

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