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教員免許更新 NIE講習が増加 実践重視で好評博す

地元新聞社、企画に協力 主権者教育も主題に

 文部科学省の調べによると、2016年度の教員免許更新講習のうち、NIEに関連する講座は全国で延べ30件に上る。更新制度が始まった09年度の17件からほぼ倍増した。児童・生徒の表現力を養うNIEの効果を学ぶ講座や、すぐに授業で使える実践例を体験する講習が好評を博す。主権者教育に焦点を当てた講習を組む大学もある。地元新聞社がプログラム作りや講師派遣で協力している。

 高知県教委は14年、学習指導要領が重視する「言語活動の充実」に向け、思考力や表現力の向上に効果的なNIE講座を設けた。16年度は25人が受講した。県教育センターによる座学と、高知新聞記者による「新聞の作り方講座」の二部で構成する。要点を端的に伝える見出しの付け方を学ばせることで、生徒が就職試験の面接で的確に受け答えできるようになる―など、進路指導に新聞を活用するアイデアを伝えた。 信州大の実践講座には信濃毎日が協力している。4年目の今年は計117人が受講した。信濃毎日本社で開催する。編集局の見学や新聞作り体験、NIEの実践事例紹介に加え、スクラップした記事について意見や感想を話し合うワークショップも取り入れる。畑光一読者センター長は「学校の授業で活用しやすいとの評判が広がり、翌年に後輩教員が受講することもある」と話す。受講者から出前授業の依頼が寄せられるなど、NIEの裾野を広げる効果も表れている。

 09年度からNIE講習を実施する愛知教育大は今年度、主権者教育をテーマにした講座を開いた。中日がプログラム作りに協力した。ナチスドイツによるユダヤ人迫害について専門家にインタビューし、記事を書く実践形式の講習などを130人が受講した。

 地域や社会の問題について話を聞き、自分の言葉で発信する記者の仕事を疑似体験させることは「主権者教育そのものだ」。中日の元記者で非常勤講師として講座に携わる川本公子氏はこう指摘する。「歴史を踏まえて今の問題を考えることも重要だ」との考えから今回のテーマを選んだ。受講者からは「主権者教育の中で子供たちに何を伝えるべきか、ヒントを得た」といった感想が寄せられたという。

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