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情報引き出す努力重要 プライバシーと報道で討議 新聞通信調査会

 新聞通信調査会主催のシンポジウム「プライバシー保護とメディアの在り方」が11月16日、東京都千代田区のイイノホールで開かれた。共同の杉田弘毅論説委員長や新潟大の鈴木正朝教授らが、匿名発表が広がる中でのメディアの役割について議論した。自治体や警察に対し、情報を引き出す努力を粘り強く続けることが重要だとの意見が出された。約150人が参加した。

 自治体や警察が、個人情報保護を理由に災害の犠牲者や行方不明者の氏名を出さない例が相次いでいることについて、鈴木氏は「メディアは憲法の表現の自由に基づき取材している。行政側が個人情報保護法を盾に拒否するのはそもそもおかしい」と指摘した。その上で「公表を拒否されて引き下がるようでは、報道機関ではない。自治体や捜査機関と闘い、情報の公表に関するルール作りを進めるべきだ」と強調した。発表情報が本当に正しいのか、取材を尽くす努力も必要だと述べた。

 来春には改正個人情報保護法が施行される。現行法でも報道機関への情報提供は適用除外と規定されているものの「情報隠し」が進む傾向に歯止めが掛からない。

 杉田氏はこの要因について「集団的過熱取材などで報道機関への不信感が高まっていることも影響している。われわれも反省しなければならない」と語った。記者研修などで、実名報道の意義や個人情報保護法における報道機関の位置付けを丁寧に取材相手に説明するよう伝えていると述べた。

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