1. 日本新聞協会トップページ
  2. すべてのヘッドライン
  3. NIBセミナー 若者と企業の橋渡し役に 新聞と就活、人材育成で討議

NIBセミナー 若者と企業の橋渡し役に 新聞と就活、人材育成で討議

 新聞協会は12月2日、ベルサール六本木コンファレンスセンター(東京都港区)でNIBセミナー「ビジネスと就活に生かす新聞活用術2016」を開いた。企業の人事担当者や大学教授らが、就職活動や人材育成における新聞活用をテーマに討議。自分の考えを深める上で新聞は有用だとの意見が出された。新聞社がNIEやNIBを推進し、企業との橋渡し役となることを期待する声も上がった。新聞社、企業、自治体、教育機関から134人が参加した。

 資生堂ジャパン人事部の伊藤良和氏は、新聞を読むことで国際的な視野が広がり、多様性への理解が進むと指摘。若手社会人に新聞を通じて、「論理的思考力や共感力を身に付けてほしい」と述べた。新聞社に対しては「『海外情報を得たい』『専門性を身に付けたい』といったさまざまなニーズに応じた読み方を紹介してはどうか」と提案した。

 トヨタ自動車人材開発部の川下俊輔氏は新聞の見出しから内容を推察し、自分の考えを発表する社内研修を紹介した。多くの社員がSNSで時事問題について自らの考えを発信する中「新聞記者が物事をどのように捉え、整理し、発信しているのかを学ぶ意義は大きい」と新聞社が取り組むNIBに期待を寄せた。

 法政大の児美川孝一郎キャリアデザイン学部教授は、多くの大学生が家庭で新聞を読まない現状を踏まえ「ファミリーレストランや居酒屋など学生に身近な場所に新聞を根付かせる『NEWSPAPER IN LIFE』が必要ではないか」と提起した。

 児美川氏によると、進学率が上がったことで、最近の大学生は一部の優秀な学生とそれ以外の能力も意識も低い層に二極化している。全体のレベルが下がり、企業が求める人材像とのギャップが大きくなっているという。児美川氏は、情報があふれる中で取捨選択が難しくなっているとし「ニュースに価値付けをして報じている新聞の特性を学ぶことには大きな意義がある」と強調。情報の見極めについて考えさせるNIEやNIBは学生の質を高め、企業との橋渡しを担う役割があると語った。

新聞読み、対話を大切に 岩田製作所、脱スマホ手当を支給

 産業用機械部品の製造を手掛ける岩田製作所(岐阜県関市)は2013年7月から、仕事以外でスマートフォンを使わない社員に月5千円の「脱スマホ手当」を支給している。岩田修造代表取締役社長は「新聞を読んだり、周囲の人と会話したりする『アナログ的な時間』を大切にしてほしいと考えた」と狙いを語った。社員101人のうち44人が申請している。

 30歳以下の社員には新聞購読料も補助している。中日新聞社から講師を招き、まわし読み新聞の研修会も実施した。「新聞を日常的に読む人が増え、社内の会話も盛んになった」という。岩田製作所は3年連続で増収増益を達成。岩田氏は、一連の取り組みの成果と見なすのは早計としつつ「安定的な利益を生む基盤となる社内風土を作りたい。10年後には成果と認識できると思う」と語った。

ページの先頭へ