1. 日本新聞協会トップページ
  2. すべてのヘッドライン
  3. 学習指導要領改定案公表 小中学校 総則に新聞活用

学習指導要領改定案公表 小中学校 総則に新聞活用

情報生かす力高める狙い

 文部科学省は2月14日、小中学校の学習指導要領改定案を公表した。全教科の指導方針を示す総則に、情報を活用する力を高めるために新聞を含む多様な資料を生かす方針が盛り込まれた。国語では読解力を伸ばすための指導、社会では産業について学んだり、実社会の課題を考察したりするための学習材として新聞を用いるよう明記した。

 総則では子供同士や教師と話し合うことで理解を深める「主体的・対話的で深い学び」の推進を前面に打ち出した。実現には情報活用能力と言語能力の向上が欠かせないと述べ、新聞や統計資料、インターネットを駆使して情報活用能力を高める方針を示した。文科省の大杉住子教育課程企画室長は「現代社会では多様な手段で情報が得られる。情報活用能力、言語能力を全教科通じて必要な力と位置付けた。新聞は身近な媒体として例示した」と話す。

 国語では読解力育成のため、小学5、6年で「学校図書館などを利用し、複数の本や新聞を活用する」との方針を盛り込んだ。中学では2年で本や新聞、ネットの活用、3年は論説や報道を読み比べて文章をまとめたり、討論したりする学習に取り組むよう求めている。

 現行の指導要領で、小学校3、4年の「書く力の育成」の指導例に挙げる「学級新聞などを作る」は、「調べたことや考えたことを書く」に表現が改められた。

 社会では、産業や社会の情報化について学ぶ小学5年の指導内容に「映像や新聞などの資料で産業と情報の関わりを調べる」との項目が加わった。中学校の学習目標には「新聞や統計を活用し現代社会の課題を捉え、多角的に考察する」と明記した。

 小学校では英語が教科に加わることなどから授業時間が増える。対応策として、朝の15分間を授業に充て3日で1コマ分とする案や、夏休みを短縮する案を示した。東京都北区の小学校で朝に新聞を読む「NIEタイム」を推進してきた新聞協会の関口修司NIEコーディネーターは「朝の時間を生かしたNIEの実践が難しくなるかもしれない」と指摘した。

 文科省は3月15日まで指導要領案への意見を募集し、3月中に告示する。小学校は2020年、中学校は21年から新指導要領が実施される。

ページの先頭へ