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死亡事件民事訴訟で福岡高裁支部 映像の提出命令取り消し 「報道の自由侵す恐れ」

 鹿児島市の繁華街で警察官に取り押さえられ死亡した男性の遺族が鹿児島県に損害賠償を求めた民事訴訟で、福岡高裁宮崎支部は3月30日、テレビ局が撮影した映像を証拠提出するよう検察側に命じた鹿児島地裁決定を取り消した。根本渉裁判長は「提出すれば報道の自由が侵害される恐れがある」と述べた。

 高裁支部の決定によると、テレビ局は2013年、警察に密着したドキュメンタリー番組の取材中、男性が取り押さえられる一部始終を撮影していた。映像は鹿児島県警が差し押さえ、地検が保管していた。テレビ局は手元に残る映像を放送していない。

 根本裁判長は、取材が県警の協力のもとで行われたことを考慮しても「テレビ局が映像を報道以外に用いることを許容していたとは到底言えない」と述べ、地裁の提出命令を取り消した。取り押さえた警察官の供述や第三者の目撃証言があり、映像を証拠とする必要性もないとした。

 映像は訴訟の中で遺族が証拠として提出するよう求め、鹿児島地裁が鹿児島地検に提出を命じた。これに対し、地検が決定を不服とし抗告していた。

 遺族側は10日までに特別抗告の手続きを取った。

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