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【改正個人情報保護法で声明】匿名社会の深刻化招く 報道の適用除外を周知 新聞協会

 新聞協会は5月29日、改正個人情報保護法の全面施行に当たり声明を発表した。個人情報の定義を広げ、事業者に厳格な取り扱いを課す法改正が「匿名社会」の深刻化を招くと指摘した。その上で、今後も国民の知る権利に応えるため「報道機関が法規制の適用除外であることを国民に理解してもらうよう努める」と表明した。

 改正法は30日に全面施行される。個人を識別できないよう処理したデータを「匿名加工情報」とし、事業利用できる規定が新設された一方、人種や病歴、犯罪歴などを「要配慮個人情報」とし、本人の同意を得ない取得を禁じた。生体情報や旅券番号など「個人識別符号」が個人情報に含まれることも明記された。

 声明では鬼怒川の堤防が決壊した2015年9月の大規模水害で、地元自治体が行方不明者の氏名を公表せず安否確認が進まなかったことを例に、社会の匿名化がもたらす弊害を指摘した。実名報道の意義について「事実の重みを社会に伝え、当事者の苦しみや怒りを社会で共有し、再発防止や事件・事故の風化を防ぐことができる」と訴えた。

 社会が共有すべき情報を伝える報道機関は法の適用除外となっているものの「国民に周知されているとは言いがたい」とした。改正法により「匿名社会」が深刻化し、報道機関が使命を果たすことが困難になると指摘した。

 その上で、国民の知る権利に応えるため、報道機関が適用除外であることを国民に理解してもらうよう努めると表明した。取材源秘匿を徹底し、記者倫理の教育に力を入れ、個人情報の適正な管理に努めると述べた。

 併せて、行政機関や警察に情報の開示を求め、提供された個人情報については公益性・公共性を判断し責任をもって報道するとした。国民の安全や知る権利を損なわないよう法の運用もチェックしていくと述べた。

声明全文はこちら

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