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実践手法を共有・体系化 司書教諭との連携が鍵 《NIE全国大会・分科会》

 名古屋市で開かれた第22回NIE全国大会の特別分科会と実践発表では、新学習指導要領の趣旨を踏まえた新聞活用を進めるため、効果的な実践手法を蓄積し、体系化する必要性が指摘された。学校図書館の資料活用を促すため、教員と司書教諭の連携を深めることが重要だとの指摘も出された。

 「主体的・対話的で深い学び」を目指す新要領に合わせたカリキュラム作りについて議論した分科会で、文部科学省初等中等教育課の樋口雅夫教科調査官は「新聞を媒介に、考えを深める視点が求められている」と述べた。記事の切り抜きや新聞作りといった実践手法の体系化を促し、社会の動きと学習内容を結び付けることが必要だとした。

 広島県三原市立糸崎小の宮里洋司教頭は前任校での取り組みを紹介した。各教科・単元で使った記事や学習目標を一覧にまとめ教員間で共有した。

 新聞を使うことが目的化している教員も見られたことから「社会の課題と関係付けて考える」「比較して考える」など記事を使う狙いを具体的に設定した。宮里氏は「教員が何のために記事を使うのかを意識するようになった。カリキュラムの共有はNIEになじみの薄い教員を育てる役割もある」と話した。

 実践発表では名古屋市立宝小の山内彰一教諭が6年生の授業例を報告した。消費税に関する記事から増税の是非を議論した。当初は「お金を払いたくないから反対」との声が多かったものの、税の仕組みや増税分の福祉利用といった側面が分かるにつれ理解を示す児童が増えたという。山内氏は「情報を判断する力や発信力が深まった」と述べた。

 学校図書館の活用をテーマにした分科会でも、情報活用力の育成がポイントに挙げられた。

 静岡県磐田市立城山中の萩田純子司書教諭は、社説の比較やメディアの特性に応じた情報の集め方など、情報活用力を高めるための資料活用を教員に提案している。しかし「時間がない」との理由で消極的な教員もいるという。「司書教諭が孤軍奮闘しても意味がない。全職員の理解が得られれば、生徒の学びも広がる」と話した。

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