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雑誌8.5%減 電子へ移行進む 新聞社系週刊誌は7.3%減  出版科研・上半期市場動向 

 出版科学研究所は7月25日、2017年上半期(1~6月)の出版市場動向を発表した。紙の出版物(書籍・雑誌)の推定販売額は前年同期比(以下同)5.5%減の7281億円だった。雑誌(8.5%減)の落ち込み幅は過去最大。電子雑誌への乗り換えが進んだことも影響した。新聞社系総合週刊誌の推定発行部数は7.3%減だった。電子出版物を合わせた推定販売額は2.8%減の8310億円だった。

 紙の雑誌の推定販売額は3327億円。内訳は月刊誌が2711億円(8.4%減)、週刊誌は616億円(8.9%減)だった。柴田恭平研究員によると、電子雑誌の定額読み放題サービスを使う読者も増える中で、紙の雑誌の売り上げ減少がさらに進んだ。「日用品などの付録を付けない女性向けファッション誌が特に厳しい」という。

 雑誌の集計に含むコミックスは1割以上落ち込んだ。少年誌の人気連載作品の終了が影響した。作品が映像化されても単行本の売り上げに反映しないケースも見られたという。

 総合週刊誌の推定発行部数は4.0%減少した。内訳は新聞社系が7.3%減、出版社系は3.3%減。

 書籍の推定販売額は2.7%減の3954億円だった。売り上げの約3割を占める文庫本の低迷が続いている。久保雅暖研究員は「スマートフォンの浸透による娯楽の変化や、単価の値上がり、書店の減少など様々な要因が影響している」と話す。ただしベストセラー小説「君の膵臓をたべたい」の映画化などにより7月以降、回復の兆しが見えるという。

 電子出版の推定販売額は21.5%増の1029億円だった。最も売り上げが大きい電子コミック(22.7%増、777億円)は出版各社の販促キャンペーンなどにより伸長した。柴田氏は「無料の電子コミックで周知し、紙の単行本販売につなげることもできるのではないか」と期待を寄せる。

 電子雑誌は21.7%増の112億円。ただしNTTドコモの定額制読み放題サービス「dマガジン」の会員数は増加幅が年々緩やかになっている。

 電子書籍は14.8%増の140億円だった。大手出版社を中心に、新刊を紙と電子版で同時発売する動きが広がった。ただし電子化に消極的な人気作家も多く「電子書籍市場の爆発的な成長は考えにくい」(久保氏)という。

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