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音声、ネットでRDD補完 マーケ調査協会 世論調査の将来議論

 新聞社の調査担当者らが米大統領選の情勢調査の検証を基に、日本の選挙予測の今後について話し合うシンポジウムが9月8日、日比谷図書文化館(東京都千代田区)で開かれた。日本マーケティングリサーチ協会主催。固定電話を持たない人が増える中、日本の報道機関で活用されるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式を補完する自動音声やインターネットの活用について意見を交わした。

 各社のRDD調査では携帯電話番号を対象に加える流れが進む。ただし携帯番号には地域情報が含まれないため調査範囲を絞れない。朝日の前田直人世論調査部長は「RDDが限界を迎えたとは考えていないが、将来を見据えネットの活用法を研究している」と説明した。

 昨年の衆院選補選では、選挙人名簿から抽出した対象者に、回答用のQRコードを付けたはがきを送った。「回収率が想定以上に高く、有効な結果が得られた。しかし抽出に手間が掛かるため、全国調査に取り入れるには負担が大きい」と話した。

 報道機関のIT支援を手掛けるJX通信社の米重克洋代表取締役は、RDDは費用がかさむため複数の報道機関が相乗りする例が増えていると指摘。「選挙報道が同質化し、世論の変化を見抜きにくくなるのではないか」と提起した。

 費用の安い自動音声による調査は応答率が低く、精度も下がるとし「選挙報道の質と信頼性の維持が報道機関の課題だ」と語った。同社は無効な電話番号を除外するなど、自動音声を使用しながら応答率を高める方法を研究しているという。東京都議選前の調査では「都民ファーストの勝利も、告示後に共産党の支持が伸びたことも正確につかむことができた」と述べた。

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