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備えあっての「減災」 テレ朝担当部長、視聴者向け講座で解説

 テレビ朝日の視聴者向け講座「第45回テレビ塾」で10月4日、久慈省平ニュースセンター災害報道担当部長が災害への備えについて話した。災害時は「情報を瞬時に流し、被害を減らすことが求められる」と述べ、東日本大震災の教訓から避難の呼び掛けを見直したことなどを解説した。

 震災直後の失敗は、東北各地の揺れた瞬間や東京都内の火災など「必要のない情報を流し続けた」ことだと述べた。津波に対する警戒意識は薄かったという。

 この反省から、緊急放送時のテロップやアナウンスは津波到来を想定し、高台への避難を促す表現に改めた。さらに熊本地震では、停電でテレビが見られない被災者のために、地上波の番組をインターネットテレビ・Abema(アベマ)TVで同時配信した。

 新聞が原因の分析や対策などの検証に長けているのに対し、放送局は「適切な情報をリアルタイムで提供し、減災に努めるべきだ」と指摘した。そのためには日々の備えが重要で、テレビ朝日では災害時の緊急放送の訓練を約15年前から毎日続けていると紹介した。少人数でも対応できるよう訓練は報道局の宿直者だけで実施。系列局との接続も毎週確認しているという。

 7月の九州北部豪雨を取材した九州朝日放送の石田大我記者も中継で参加した。被害の様子を伝えた福岡県朝倉市立松末小前は、中継から12分後に濁流にのみ込まれた。当時を振り返り「『まだ氾濫しない』と判断を誤り、命の危険を感じた。事前にできる限りの情報を把握しておくべきだと身に染みた」と語った。

 久慈氏は「取材時の安全確保は当然のこと。記者は危険な現場に近付きたがるが、災害報道に勝ち負けはない」と述べた。

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