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北朝鮮報道 放送局、不安あおり過ぎ 東京都市大李准教授

 マスコミ倫理懇談会全国協議会の月例会は10月26日、新聞協会会議室で開かれた。東京都市大の李洪千准教授が「朝鮮半島情勢を報じる視点」をテーマに講演した。政府の警報システム「Jアラート」による北朝鮮のミサイル発射を放送局が一斉に流したことについて「危機感を過度にあおった」と指摘。報道機関は政府の姿勢を批判的に捉えるべきだと述べた。

 李准教授は北朝鮮のミサイル発射を伝える日韓のニュース番組を比較した。国民の反応など抑制的に伝えた韓国に対し、日本のテレビはJアラートの通知一色だったとし「政府の発表をそのまま流すのはジャーナリズムではない」と指摘した。繰り返し伝えることでいたずらに国民の危機感を募らせたことも問題だったと述べた。

 北朝鮮のミサイルは高度千キロ超の宇宙空間にまで達した。これに対しても「政府の発表通りに『上空』と呼ぶことが適切なのか」と提起。批判的な視点で表現を精査すべきだと述べた。

 こうした配慮は「小さなことかもしれない」としつつ「ささいな変化が重なり、メディアがやがて役割を果たせなくなった戦前の教訓に学ぶべきだ」と強調した。

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