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文春の賠償額2380万円減 イオンの巨額請求「表現を萎縮」 東京高裁

 米の産地偽装問題を報じた週刊文春の記事で名誉を傷つけられたとして、小売り大手のイオン(千葉市)が発行元の文芸春秋に1億6500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は11月22日、約2490万円の支払いを命じた一審・東京地裁判決を変更し賠償額を110万円に減額した。野山宏裁判長は、報道を否定する新聞広告の出稿費を賠償額に含めた一審の判断を巡り「巨額の広告費用の請求は言論や表現を委縮させ、好ましくない」と指摘した。

 週刊文春は2013年10月17日号で、イオンが「国産米使用」として販売した弁当やおにぎりに中国産米が混入していた問題を報じた。背景にはイオンによる「買いたたき」があったとした。取引先の米穀販売業者には、殺虫剤が混入した米の輸入などで摘発された前歴があることも伝えた。

 野山裁判長は、記事の問題提起は「良質な言論だ」と指摘。一審が否定した記事の真実性を「関係者らに取材している」として認めた。イオンに対しては、訴訟ではなく言論で応じることが望ましいと述べた。記者会見や反論記事の寄稿などを挙げた。

 文春の広告の見出し「『中国猛毒米』偽装 イオンの大罪を暴く」については、読者に誤った印象を与えたとして名誉毀損(きそん)を認定。ウェブ広告から「猛毒」の2文字を削るよう命じた。

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