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《NIEフォーラム》 新聞で学ぶ姿勢変わる 高校・実践型主権者教育 / 知識、判断力不足補う 大学・初年次講座に活用

 新聞協会は2月3日、NIE教育フォーラムをプレスセンターホールで開いた。テーマは「読む力で育む学び」。神奈川県立瀬谷西高校で主権者教育に取り組む黒崎洋介教諭は、新聞記事を通じ、学習内容が社会にひもづいていると理解させることで生徒の姿勢が変わると述べた。慶大の倉田敬子教授は大学生の初年次講座に新聞を活用していると話した。

 黒崎氏は「『なぜ学ぶのか』を伝えるには、学習内容と現実社会を結ぶ新聞の活用が有効だ」と述べた。身近な話題を扱った新聞記事を取り入れることで「生徒の学ぶ姿勢が変わる」と話した。

 前任の湘南台高校では、総合的な学習の時間を使い「シチズンシップ」と題した実践型の主権者教育に全校で取り組んだ。まず1年時に複数紙を読み比べ、各紙の特徴や紙面構成、「事実と意見の区別」などを学ぶ。3年間を通じ記事を題材に討論などに取り組む。

 「優先席付近では携帯電話の電源を切るべきか」をテーマに2人1組で互いの主張と根拠を問うゲームなど、対話的な学びを重視する。2016年の参院選では新聞で争点を調べ、架空の政党による討論会、模擬選挙などを実施した。生徒に実際の投票所で臨時事務職員を体験させるなど「社会とのつながりも重視した」という。

 新学習指導要領については「より良い人生を送るための社会との関わり方」が主眼だとみる。購読世帯が減る中で「新聞が読める環境の保障が学校教育の役割だ」と指摘した。

 慶大で1年生向けのレポートの書き方講座を受け持つ倉田敬子教授によると、新入生は「課題の全体像を描けない傾向がある」。知識量が乏しく、情報の価値判断ができないことが原因とみる。講座ではレポートのテーマを示す際、関連する新聞記事も併せて紹介している。事象の背景や多元的な意見が分かる新聞は、新入生の能力向上に有効だと述べた。

 教育、新聞関係者ら100人が参加した。

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