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【日中韓3か国報道人セミナー】 北朝鮮情勢 先見据え前向きな情報を 

デジタル化への対応議論

 第6回日中韓3か国報道人セミナーが5月10日、北京で開かれた。デジタル化への対応や、北東アジアの安定におけるメディアの役割について討議した。外交の焦点である北朝鮮情勢を巡っては「取材が難しい北朝鮮の動きをどう伝えるかが課題だ」「長期的視野に立ち、前向きな情報を取り上げるべきだ」などの意見が出た。

 日本から10人、中国側22人、韓国側11人が参加した。午前は「マルチメディア融合発展とイノベーション協力」をテーマに各国が基調報告をした。中国の汪暁東・人民日報社新聞協調部副主任は、主流メディアは技術革新に取り組み、インターネットでも多くの利用者を獲得することが課題だと述べ、各国のメディアによる制作協力などを進めたいと語った。

 伊藤良司・NHK国際部長は、ネットは映像伝送に大きな進歩をもたらした一方、偽ニュースの拡散も招いたとし「公正で正確な情報を示すマスメディアの役割は、先行き不透明な現代社会でより重要になっている」と話した。韓国の尹坰鎬・毎日経済新聞論説委員は、ネットの浸透で韓国の新聞購読率は10%台に低下しているものの、公平な報道への需要は変わらないと指摘。報道の質の向上と受け手との対話を図ることが重要だと述べた。

 午後は、日中韓の関係促進、朝鮮半島の平和維持に関して討議した。日本側から「北朝鮮は後戻りできない動きをしており、何らかの成果は出るだろう。取材が難しい北朝鮮の動きをどう伝えるかが報道の課題だ」などの発言があった。

 韓国側は「国の政策を良い方向に持っていく報道が求められる。南北は同じ民族だというわれわれの気持ちは理解してほしい」との考えを示した。中国側からは「朝鮮半島情勢は過去の予測を超え良い方向に向かっている。報道は長期的視野に立ち、前向きな情報を積極的に取り上げるべきだ」などの意見があった。

 各国議長の総括では、韓国の李夏慶・新聞放送編集人協会会長(中央日報主筆)が「3か国は経済の密接な関係がある。大同小異の姿勢で協力することが大切だ」と話した。日本の坂東賢治・毎日新聞社論説室専門編集委員は「3か国の繁栄をもたらしたのは平和と安定。前向きな見方を忘れてはならない」と述べた。中国の王冬梅・中華全国新聞工作者協会書記処書記は「3か国の協力は世界の発展に寄与する。メディアは責任感をもって報じなければならない」と語った。

 セミナーは新聞協会、中華全国新聞工作者協会、韓国新聞放送編集人協会が主催。次回は2020年にソウルで開く。

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