2月 5日付 地元の魅力、住民が見直す

山梨日日「ジモトロジー」

 「ジモトロジー」は「地元」と、論や学を意味する「~logy」を組み合わせた造語。そこに暮らす人々には空気のようで気付かない地元の魅力を見直したいとの思いを込めた。

 昨年7月からの第1部「富士山に一番近い商店街」は、山梨県富士吉田市の商店街を取り上げた。機織りで栄えた街も、今や「シャッター通り」。これを逆手に取り、市や商工会議所は街並みを"昭和レトロ"として売り出す。

 映画のロケが行われるなど注目を集めるようになった一方、「街の姿を、閉店セールのように切り売りするよう」だと感じる雑貨店のおかみさんがいる。そのほか、商店街再生に取り組む高校生や大阪生まれの古本屋店主らの姿を通じ、それぞれの街への思いと活性化への試みを、「富士山」を軸に描いた。

 第2部は「路地と祭りのある街で」(8月)。料亭や路地の保存、高齢化で担ぎ手がいなくなったみこしといった問題を通じ、街の将来像に対する住民のさまざまな考えや疑問を紹介した。

 第3部(9月)は甲州市勝沼町の「ブドウ棚が広がる風景」に目を向ける。農業の担い手が減少する中、地域の産業として、美しい風景として、ブドウ畑を守ろうと人々は奮闘する。

 名水の里として名高い北杜市を舞台にした第4部「南アルプスの恵み」(11月)は、清流に誘われて移り住んだフランス人画家らの目を通し、あらためて地元が持つ価値、豊かさを伝えた。

 「地元の魅力」とは何か、考え方はさまざまだ。高橋一永総合デスクは「地元の人々が議論し、自ら決めていく姿を伝えたい。他の地域でも自身に引きつけて考えることにつながる」と語る。デスク以下9人の記者が担当。竹の産地・身延町にスポットを当てた第5部は1月から2月にかけて掲載。連載は3月まで続く。(三)

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