4月 2日付 活性化への期待込めて

八重山毎日「新石垣空港開港 八重山・新未来」

 3月7日、新石垣空港(愛称・南ぬ島〈ぱいぬしま〉石垣空港)の運用が始まった。旧空港より長くなった滑走路(2千メートル)は中型機の離着陸を可能にし、羽田への直行便が就航した。観光客や物流の増加により、八重山諸島の活性化が期待される。連載はビジネスチャンス、交通体系、観光振興を3本柱に、開港1か月前から33回にわたり1面で掲載した。

 新空港は商業スペース拡張に伴い、波照間島の黒蜜、与那国島の泡盛など離島の特産品を扱うテナントも初入居した。一過性ではなく、特産品のブランド化でリピーターを囲い込む構想を描く。しかし、固定費の上昇により、各テナントは移転前の3倍を売り上げなければ経営が立ちゆかない。

 新空港は市街地から遠くなることから、空港発着バスの利用需要は10倍増を見込む。一方で運賃が倍増するタクシー業界は利用者減少に危機感を募らせる。島内のタクシー台数は269台。限られたパイの奪い合いになりかねない状況に対策を練る。観光客の負担増を嫌うホテル業界も対応に乗り出した。

 アクセス道路は工事が間に合わず、2016年度以降の開通になる。交通量が増える既存国道では通学路の安全対策が急務だ。沿道の小学校ではPTA役員が児童の交通指導に当たる。

 新空港オープンを迎え、連載は観光を取り上げた。地元旅行会社などで構成する団体は修学旅行誘致を目指し、自然体験などの観光メニュー開発を急ぐ。

 週末は満席便が多く、新空港はメリットを着実にもたらしている。地元経済の回復に少しずつ効果が見え始めてきた。一方で「宿泊や観光の施設面で受け入れ体制が追いついてくるのか、課題は残る」と下野宏一編集センター編集部次長。成果と課題を検証し続報する。(夏)

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