4月 9日付 国と地方をつなぐ役割検証

新潟「遠い県議会」

 住民の声を国政に反映するには、地方政治の活性化が欠かせない。軸となるのは県議会だが、市町村合併や地方分権で「中2階」化が進み、存在感を示せないでいる。県民が解決を願う課題も複雑、多様化する中、県議会は思いを受け止めることができているのか。

 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案が今年1月、新潟県議会で否決された。条例案を直接請求した市民団体の女性は、県議個人の考えが伝わってこないことに違和感を感じた。「個別に県議から話を聞けばなるほどと思う。なぜ議会になると、意見が表に出なくなるのか」

 救命救急センターを持つ県央基幹病院の建設は地域住民の悲願だが、県議は存在感を発揮できない。知事と地元首長らの協議事項だからだ。一刻も早い解決を、との意見は一致するが、党内の力関係に利害が絡み、調整には動けない。

 「首長や市町村議と比べて、県議の姿は住民に見えにくいのかもしれない」と話すのは、町長経験者の県議。地方分権が進み、国会議員と市町村議に挟まれて中2階とも呼ばれる。連載では、県議の選挙区を越えた活動や、議会から有権者に近づこうとする姿も紹介した。

 1月に始まった「政治漂流」シリーズの第2弾として3月18日から23日まで全6回掲載。県政クラブに所属する高橋直子報道部デスク以下、後藤貴宏キャップと笹川比呂子、三浦穂積、荒樹崇、長野清隆、小沢慶太の5記者が担当した。

 自民党の政権奪還後、政治や経済は急速に動いている。高橋デスクは「国政と地方をつなぐ県議会は、こうした流れの中で役割を果たすことができているのか。7月の参院選に向け、引き続き有権者の思いと政治のすれ違いを検証していきたい」と話している。(さ)

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