8月27日付 障害児の実態伝える

デーリー東北「ともに生きる」

 障害の有無によって分け隔てられることのない共生社会の実現に向け、障害者総合支援法が4月に施行された。元日付から始まった年間企画で、障害のある子供らの置かれた環境を通じ、あるべき社会を探っている。障害者と健常者が一緒に活動する青森県八戸市のボランティア書道教室「俊文書道会」の生徒による連載の題字は、章ごとに代えている。

 「八戸は発達障害をサポートする民間の動きが活発で、施設も充実している」と荒津内寿報道部次長は話す。岩手県北部と隣接していることから、県境を越えて子供たちが通う実態があるという。東北地方で最多の児童生徒が在籍する特別支援学校・県立八戸第二養護学校もある。

 第1章は、重度の知的障害と肢体不自由が重複する「重症心身障害児」の子供たちを訪ねた。不足する短期入所施設の空きベッドや小児科医など、介護を支える社会基盤が整っていない現状を考察した。

 7月上旬に5回にわたり掲載した第4章は「学びの場」がテーマだ。特別支援学校が地域にノウハウを提供する拠点となるといった動きもあり、特別支援教育への社会の理解は進んでいる。一方で、子供を特別支援学校に通わせるかどうかをめぐっては、教育行政と保護者の間でずれが生じている。報道部で医療・福祉を担当する入社6年目の三浦典子記者が企画を立て、取材・執筆する。以前、高齢者の介護問題を担当した際、胃ろうの手術をして寝たきりで暮らす高齢者を取材した。昨秋、取材で特別支援学校を訪ねると、同様に寝たきりの子供がいた。「そうした実態に光を当てられないだろうか」という思いが連載の出発点となった。

 今月末から始まる第5章は、出産前に子供に障害があることが分かった母親の心の動きなどを伝える。(菅)

ページの先頭へ